【感想・ネタバレ】ソード・オラトリア13巻 ダンまち外伝【レフィーヤ・オリジン】
今回はダンまち外伝「ソード・オラトリア」第13巻の感想を書きつつ内容など解説していきます。
本記事はネタバレ記事となっていますので、未読の方はご注意ください。
この記事で面白いなと思った方は本を読んでください。
相変わらず最高でした。
↓今回の作品
では、目次です。
あらすじ
魔法衣を纏い。
新たな杖を腰に差し。
そして『彼女の短剣』をもって。
山吹色の髪を、切り裂いた――語り継がれることのない破壊者の争乱、『狂乱の戦譚』の幕が閉じ、日常を取り戻しつつある迷宮都市。そんな中、喪失を経たレフィーヤは過去の自分と決別し、新たな力を求める。
千の妖精が志すのは、『魔法剣士』。
急激な成長、たゆまぬ研鑽の末の覚醒、誰よりも生き急ぐ少女に白き同胞の面影が重なり、アイズたちの心配が募る中、『その時』は訪れる。
「学区が帰ってきたぞぉぉぉ!!」
懐かしき学び舎にして、もう一つの故郷の帰港が、新たな始まりを告げる!
これは、もう一つの眷族の物語、
――【剣姫の神聖譚】――
(引用:『ソード・オラトリア13巻』)
おすすめポイント
前回は激しい戦いでした。
今回はそんな戦いのあと、傷ついたレフィーヤが活躍、覚醒する回です。
レフィーヤが過去も含め一段掘り下げられる形になり、世界観も広がった感じがします。
レフィーヤファンは超必読です。
もちろんベル君、アイズも活躍しますので、ダンまちファンは必読の内容になっています。
12巻が凄かったので続きがどうなるかと思ったのですが、非常に面白かったです。
では感想に移っていきます。
感想ネタバレ
「レフィーヤ・オリジン」
今回13巻は「あらすじ」や「おすすめ」にも書いた通り、今回は完全にレフィーヤの話となっています。
13巻のストーリーの流れとしては
- レフィーヤ、魔法剣士を志す(フィルヴィスの影を追っている)
- 手厳しいベートに弟子入り(アイズ落ち込む)
- 自己鍛錬でも自分を追い込み続ける
- 見かねたロキらに『学区』のスカウト担当を任される
- 自分も学んだ『学区』で指導
- 学生エースらとひと悶着
- わだかまり落ち着きダンジョンに『課外演習』
- その最後の演習で崩落事故
- 17層ボス・ゴライアスと遭遇、一人で倒し切ろうとする
- 学生との連携で自分を見失いかけていたことを悟る
- フィルヴィスに真の別れを告げ成長する
という感じ。
前回の話を経て、レフィーヤが自分を探し、鍛え、見つけ、他人を通して見つめなおし覚醒する物語でした。
詳しくみていきます。
レフィーヤは戦いのあと自身の力の足りなさを痛感。
「魔法偏重の固定砲台」という現在からの進化を考え、向かった方向は「魔法剣士」。
つまり「フィルヴィスの戦い方を目指す」というものです。
そのため、白兵戦で最も手厳しいベートに弟子入りを志願します。
自身を追い込み異常なまでに成長するレフィーヤでしたが、幹部やロキはその「執着」を危険視。
最終的にはオラリオにやってきた『学区』の寄港期間を利用し、レフィーヤにリクルーターの任を与え、自分を見つめさせる期間を作ろうとします。
過去の自分の学び舎『学区』では過去の恩師や友人、さらに自分が指導する学生たちとの絆が出来ていきます。
その中で、死んだフィルヴィスへの憧れを追いかけていることに気づかされ、自分というものを見つけるのでした。
この辺り生徒たちとの「つながり」もとても感動しました。
ダンまちの良さが詰まっていましたので、ぜひ読んでほしいです。
ということでいわゆる「オリジン回」でした。
いやー、レフィーヤが闇落ちしないで本当に良かったですね。
登場キャラが成長して指導に回る場合、うまくいけば今回のように指導を通じて自分を知るというハッピーエンドになります。
ただ例に挙げるとスターウォーズではアナキンは弟子の指導を通じて運悪く闇に落ちるキッカケになってしまいましたからね。
レフィーヤが指導した生徒たちが崩落事故に巻き込まれたときはヒヤっとしましたが、見事オリジン達成ということで、安堵安堵。
レフィーヤ復活、おめでとうございます。
ただレフィーヤの魔法剣士バトルムーブもめっちゃかっこよかったです。
バトル描写もアツくて目に浮かぶようでした。
この辺りは詳しくは書けないので、本を読んでくださればと思います。
『学区』と広がる世界
さて、本編や外伝でも少しずつワードとして登場してきた『学区』。
レフィーヤの他にはギルドのエイナさんも学区出身だったとか。
そんな『学区』、明らかになった正体は直径700mの超巨大海上船でした。
正式名称は『海上学術機関特区』。
移動しながら学ぶ船だったんですね。
部品には魔石製品をたくさん使ったり、あのリヴァイアサンの部位を利用したりと、世界で最も偉大な船というのも納得です。
僕は「学び舎」ということで同一原作者のあちらの漫画の方が絡んでくるのかと思いましたが、、、。
さて、ダンまちでは世界の中心「迷宮都市(オラリオ)」が中心にストーリーが進んできましたが、この作品をはじめ、ここに来て地理・世界観が広がってきました。
本編にも登場したオラリオ周辺の港町メレン、ラキア王国をはじめ
- ウィーシェの森(エルフ)
- 魔法大国アルテナ
- 極東や『朝廷』
- 剣製都市ゾーリンゲン
- 『帝国』
- 竜の谷
- 砂漠のシャルザード王国
などなどこれからの展開・別作品へのワクワクが広がっています。
帝国があるってことは皇帝がいるってことですよね。
ひと作品作れそうです。
また冒険者に関しても学区にLevel3が2名もいたし、「ナイトオブナイト」と呼ばれたレオン先生のあの強者の風格、たぶん第1級冒険者ですよね。。
幽遊白書よろしく、この世界の「野良の最強」が描かれることを願ってやみません。
ちなみにアルテナに関しては上に置いた漫画の舞台と勝手に筆者は思っています。
登場人物にフィンも出てきたし、名前がアールヴのキャラもいるし。
この作品の面白さは登場キャラや人間ドラマだけでなく「世界観」になりつつあるので、早くクロスオーバーで色々絡んでほしいところです。
本編19巻との裏表(時系列)
今回13巻ではレフィーヤの活躍が描かれましたが、『ソード・オラトリア』で気になることといえば原作との補完関係です。
本編ではベルの、外伝ではロキファミリアの、複雑に絡み合う時系列性が面白いんですよね。
一応今回の時系列を整理すると、
- 外伝12巻⇒本編14巻15巻
- 外伝13巻⇒本編16~19巻
ということで今回はなんと未発売の本編19巻の内容に足を踏み込んでいます。
もちろんそちらのストーリーが明かされているわけではありませんが、レフィーヤの影に隠れてチラチラ登場するベル君が『学区』に潜入していたり、何故か変装して学生パーティに入っていたり、女学生にお決まりのフラグを立てていたりと「お前何してんだよ、、」の連続。
これは19巻が待ちきれないですね。
18巻までの内容についても、特訓ばかりでクールを気取るレフィーヤが「ベルのLevel5達成ニュース」にだけはこれまでのように反応したりと、二人の関係性も分かって面白かったです。
ベルとレフィーヤは前衛と移動砲台でめちゃめちゃ戦闘の相性が良さそうなんですけど、その感じだと某疾風が鬼嫉妬しそう。。
今後の絡みに期待ですね。
まとめ
まとめです。
ということで今回13巻は「レフィーヤ・オリジン」、レフィーヤが悲しみを乗り越えて自分を取り戻すお話でした。
クールビューティーエルフも良かったですけど、彼女の良さは「人の良さ」だと思うので元気ハツラツなレフィーヤを今後も応援していきたいですね。
ところで今回の第7小隊はロキファミリアに加入はしたんですかね?
次回には明らかになるのかな。
面接試験の様子なんか見られたらうれしいですね。
彼らがロキの「お気に入り」になるかどうかはさておき、ラウルやLevel5になったアキ達にプラスして「熱血ルーク」は中堅冒険者陣の良い駒になりそうかなと思っています。
あとがきには次回はロキファミリア三首魁の「オリジン」になりそうということで、特にリヴェリア関連は物語のキーになるのではという感じですね。
楽しみです。
今回はここまで
それでは
↓今回の作品
ちなみにその後発売された本編19巻でも同じ時系列の事柄が題材になっています。
その辺りは良ければこちらからどうぞ。
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