【※注意】ダンまち最新18巻感想【ネタバレあり】
今回は、ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか第18巻の感想をお届けします。
こちらの記事はネタバレありで流れも含めて感想を書いていきたいと思います。
「ネタバレは見たくない!」という方はここで引き返すことをお勧めします。
またはこちらをどうぞ。
雑感としては、非常に面白かったです。
相変わらずの疾走感と熱いバトル。
前の巻から1年半待ちましたからね。
かなりのページ数でしたが、1晩で読み切りました。笑
ちなみに自分は小冊子つき版を買ったのですが、せっかくならこちらの方が読み応えがあるのでおすすめです。
(リリの小話でした。面白かった。)
はっきり言って今回の18巻はダンまち好きは読むしかない内容になっています。
ネタバレありの今回の記事を読んだとしても、それは変わりません。
ぜひ18巻を読んで興奮を味わってくださいね。
それでは本編解説、いきましょう。
まずは17巻の振り返りから。
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【※注意】ダンまち最新19巻感想【ネタバレあり】 - 山田記
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17巻までのあらすじ
様々な冒険を経験し急成長するベルとヘスティアファミリア。
次々登場するベルのハーレム要員に対し、業を煮やしてついに暴走した美の神フレイヤ。
ベルをその手に入れるべく、酒場の娘シルと自身の関係を明かし、都市全体に許されざる神の力「魅了(チャーム)」を使ったのだった。
全ての人がベルに対する記憶を書き換えられるも、ベル本人の忍耐と神ヘスティアの奔走により事件は解決。
しかし、ベルを諦めないフレイヤにより「戦争遊戯(ウォーゲーム)」の開催が要求されたのだった。フレイヤに対する怒り渦巻く迷宮都市・オラリオ。
最強のフレイヤファミリアを前に、ベルの運命やいかに、、、。
第18巻感想ネタバレあり
ここから18巻の流れを追いつつ感想を述べていきます。
盛りだくさんでした。
思い出してもワクワクが止まりません。
それではいきましょう。
絶望の戦争遊戯
ということで18巻はフレイヤの神パワー(洗脳)が解かれ、開戦前夜が描かれるところからスタート。
前回は仲間やエイナさん、ロキファミリアにまさかの敵視されて絶望しましたね。
ベルの心痛察して余りある感じで、、、。
ほんとにみんな元に戻ってよかったなと思いつつ、リリやヴェルフの様子に序盤で既にウルっときてしまいました。
記憶を無断で弄られたということで、都市全体の感情としても「フレイヤ許すまじ」なのも頷けます。
しかしここに来て「対都市最強のフレイヤファミリア」とは、、、。
前回は敵陣営の強さを嫌と言うほど思い知らされましたし、もはやラスボス、物語も佳境と言って差し支えない。
「迷宮都市連合VSフレイヤファミリア」
ついに来たか、、、
盛り上がります。
対フレイヤファミリア(都市最強)
ところがフレイヤファミリアはこれまでの実績や実力もあり、皆なかなか表立って対決姿勢を示せない。
ギルドも政治面から正面切って戦う姿勢を示せず、ロキファミリアもギルドからの裏取引や働きかけもあって参戦が難しいときた。
アイズもフレイヤファミリアへの個人的な「借り」もあって難しい。
確かに彼らが全面参加したら迷宮都市は完全に崩壊待ったなし。
二大勢力ですからね。
さらに「万能道具アスえもん」ことアスフィも名指しで出禁。。。
かなり厳しい状況です。
それでもこの機にフレイヤを懲らしめたい神々やベルを助けたい盟友たちの参加表明もあり、なんとか同盟軍の体裁は整っていきます。
準備のターンではフィンに教えを請うリリの姿やプライドを曲げてまで魔剣を作り続けるヴェルフ、レベルアップにより術がパワーアップした春姫の様子が印象的でした。
ベルLevel5へ!&戦力分布
そんな中、ベルはついにLevel5に!
第1級冒険者に名を連ねることになりました。
これは、1巻からベルを追いかけてきた読者にとってみたら凄いですよね。
春姫のブーストがあればアイズに並んだということですから。
ある意味ひとつのクライマックスというか。
しかし今回は、これも意味を成さないほどの化物との決戦になるのです。
何しろフレイヤファミリアの戦力は、
- オッタル(Level7)
- アレン・フローメル(Level6)
- ヘディン(Level6)
- へグニ(Level6)
- ブリンガル4兄弟(全員Level5)
他、Level4の団員多数、同Level3の団員多数総勢150名以上。
破滅的です。
対して同盟軍の第1級冒険者は、
- ベル(Level5)
- 椿コルブランド(Level5)
の2名のみ。Level4はアイシャを含め数人。
人数は足りていても戦力差は絶望的。
軍師リリの苦悩如何ばかりか。
兵法、修行、奇策、兵糧、そして虎の子の魔剣と、不安の中でもできることをしていきます。
RPGのボス戦前のセーブポイント感がありますね。
ひっくり返すことはできるのでしょうか、読者的にはこの時点では勝利の確信は持てません。
戦争遊戯序盤
戦争遊戯(ウォーゲーム)と言っても、形は様々。
アポロンファミリアとの時は攻城戦でした。
今回決まった形は「かくれんぼ」。
参加する神を見つけて身につけた花を奪えばポイントという形です。
相手方のフレイヤファミリアの場合、参加する神は一人なのでフレイヤの花を奪えば終了。
今回の舞台は都市の外にある古代遺跡。
ゲームの過去編で舞台になった場所ですね。
ベル達同盟軍は部隊編成を細かく布陣、入念に作戦も組んできました。
かくれんぼですから、最悪戦いも避けることも可能です。
さて、どんなドラマ、遭遇戦になるのか、、、。
しかし、これがならない。
フレイヤファミリアは遺跡内の一箇所に固まり陣取って、背水の陣。
相手型を真っ向から迎え撃つ布陣を取ってきました。
つまり結局全面衝突しかありえない布陣。
これにより同盟軍は仕掛けざるを得ず、善戦するも地力は明らか。
徐々に劣勢に陥っていきます。
やはりフレイヤファミリア強し。
雑兵まで手練れ揃いで回復役まで死角なし。
伊達に毎日殺し合ってないですね。
忠義余って、、、
同盟軍を蹂躙していくフレイヤファミリア。
その中でも存在感を発揮しているのは、フレイヤの智将であり自身も魔法剣士として最強の一角であるヘディンです。
智謀と戦略、雷中心の魔法で相手を駆逐していくヘディン。
彼は17巻では苦境に陥ったベルの師として戦い方を教えつつ、ある一定の方向へ導いていました。
そして彼は、フレイヤへの尊崇の念から彼女の「苦悩」に気づいていました。
美の神であるフレイヤは「伴侶探し」を通じて、いやそれ以前から「自分が愛の神であること」に対して絶望していたのです。
「誰もが無条件に自分を愛してしまう」という彼女の苦悩は日に日に大きくなり、町娘シルのなることで少しずつ抑えられていたフラストレーションは、ベルと出会い、恋に落ちたことにより一気に暴発してしまったのでした。
なんでも手に入れられるはずの自分。
なのになぜベルは手に入らない!
今回の事件を通じて、どうしたら彼女を救えるか。
ヘディンが行き着いた結論は、「叛意」だったのです。
ヘディンはフレイヤを救うためにたった一人裏切り、同盟軍側に加勢します。
「フレイヤ様を救えるのは貴様しかおらん」
苦渋の決断ながら、いつも冷静な彼が激高する瞬間は、読者にとっても熱すぎる展開でした。
この18巻の面白さは、ベルとフレイヤという序盤から設定されてきた「ダンまち」という作品の物語的クライマックス感もあるのですが、これまで小出しにされてきたフレイヤファミリアメンバーが掘り下げられるところにもあります。
ブリンガル兄弟の想い、アーニャとアレンの兄妹の決着、ヘディンと一緒にフレイヤに仕えてきたへグニなど、回収回収の嵐。
このあたり非常に読み応えがあります。
当たり前ですけどすべては書ききれないので、ぜひ読んでほしいです。
リリや椿の奮戦や、大幅にパワーアップしまくって帰ってきた「あの人」(一体何リオンなんだ)のチートすぎる戦闘など、もう目白押し。
この18巻はダンまち好きにとって読むしかない内容となってます。
1年半以上待った甲斐がありました。
お前も!?参戦する強者とオッタルLevelほぼ9
さて主人公ベルはといえば、全軍同士の衝突をよそに、一人で大将首(フレイヤ)の元へ疾走していました。
立ちふさがるのは、フレイヤファミリアの首魁・武人オッタルです。
期待むなしく、1対1では全く歯が立たずボロボロになるベル。
それもそのはずLevel5に上がったベルに対し、オッタルはフィン達の見立てでは「ほぼLevel8」。
経験が違います。
敵うはずがありません。
そこへ助太刀にやってきたのが、ベルを助けるためアストレアに再会し、なんとLevel6にランクアップしてきたリュー・リオン!!
すでに相手のLevel6の一角を撃破しこちらへやってきた彼女。
死んだ仲間の技も全部使えるとか心強すぎる。
さらにさらに参戦してきた人がいました。
なんと酒場のおばちゃんこと、元フレイヤファミリア団長・ミアグランデ(Level6)。
フレイヤを苦悩から解放するために母心で参戦!
やはり強かった。
さらにさらにさらにここに味方陣を殲滅してきたフレイヤファミリアの雷将ヘディン・セルランド(Level6)もベル陣営で参戦!
つまり、オッタルVSベル・リュー・ミア・ヘディン。
さしものオッタル、Level6三枚とLevel5一枚では分が悪い、、、
と思いきや、これが完全に互角。
なんなのこいつ、、、。
さらにここで獣人化しさらに疑似ワンランクUP!!(そんなんありかよ)。
最後は全員猛アタック+ベルのヘディン雷付与&完全チャージ版ファイアボルト正拳突きで気合の一撃。
これにより、ようやっとオッタルは活動を一時停止。
ここの挿絵は超必見です。
「戦うことしか自分にはできない」とか言いつつも、彼もフレイヤの所業や心情に思うところあり、5分だけベルに時間を与えるという形で痛み分けとなりました。
その後ベルはまさに脱兎のごとくアレンとの鬼ごっこに勝利、無事、フレイヤと会い、この戦いに終止符を打ったのでした。
それにしてもあれだけ全員で追い込んで追い込んで一撃かましたオッタルが「5分だけくれてやる」ってオッタルどんだけ強いんじゃ!
1ランクの自己レベルアップが任意とか狂ってる!
フリーザかお前は!
もはや化け物を超えて怪獣ですよ。
まさに「オラリオのシン・ゴジラ」。
あれだとロキファミリアがいても、、真正面からだと勝負は分からないかもしれません。
以前のアイズも歯が立たなかったですからね。
死人が出なくて良かったです。
挿絵の迫力も凄かったです。ヤスダスズヒトさんの引き出しにはあんなにド迫力の絵もあるんですね。
原画展とかやってほしいです。
終幕・フレイヤファミリア解散へ
物語のラスト、事件後初めて、フレイヤはリュー達と向き合います。
やっとこさ分かり合う彼女たち。
フレイヤは神の座を降り、シルとして暮らすようです。
また、ロキファミリアは解体とのこと。
現状詳細は不明ですが三々五々色々な神の下で英雄となっていくのでしょうか。
最後はフレイヤのストーリー的顛末がメインだったので、エピローグでは多くは語られませんでした。しかし、町の様子からフレイヤファミリアの面々が町から去ったような描写はありませんでした。
これは次巻へ想像力が膨らむところです。
ロキファミリアやそれこそベルのヘスティアファミリアに降った者もいるかもしれないと考えると、心躍ります。
このあたりはソードオラトリアや次巻19巻で語られるのでしょうか。
期待したいですね。
【まとめ】情報まとめ・そして黒竜討伐へ
さて、フレイヤとの因縁も一つの区切りを迎え、物語はおそらく最終局面に入りそうです。
察するに、この18巻でたびたび取り上げられていた「黒竜」の話になっていきそう。
この世界の三大クエストであり未解決の一つですね。
アイズだけでなくアレンやベート、そしておそらくベルなど主要登場人物全員にとって因縁深き相手であるはずです。
言っても相手がモンスターということでダンジョン感、剣と魔法感たっぷりの次巻になりそうですね。
✓18巻情報まとめ
- ベルLevel5にランクアップ
- フレイヤファミリアと全面抗争
- リューLevel6にランクアップ、ベルに告白
- オッタル、実力がLevel9クラスであることが判明
- 紆余曲折でベルら勝利
- フレイヤ、女神を辞める
- フレイヤファミリア解散へ
- ダンジョンに『竜の壺』という層がある、、
ということでした。
それにしても今後の展開が楽しみですね。
とはいえ本書は気合の入った挿絵や過去最高のバトル描写など、必読です。
まずは読んで楽しんでいただければと思います。
ということで次回に期待しましょう。
まだ読んでない方は、お早目に。
ちなみに文庫版はプレ値っぽくなってるのでkindle版がおすすめです。
アニメも楽しみにしたいですね。
それでは
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