【感想・ネタバレ】アストレア・レコード3 正邪決戦 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか英雄譚
今回はダンまち外伝「アストレアレコード」3巻(全3巻)の感想を書きつつ内容など解説していきます。
本記事はネタバレ記事となっていますので、ご注意ください。
▽関連記事:過去編設定などもこちらで記載
1、2巻の感想はこちらへどうぞ
では、目次です。
あらすじ
全てを決する戦いが始まる――
迷宮から大最悪を喚び出しオラリオを破壊せんとする闇派閥と、迎え撃つ冒険者達。勇者は計略を巡らし、猛者は奮い立ち、正義の眷族は未来を求め希望を煌めかせる。
そして繰り広げられる正邪の決戦のなかで、冒険者達が手を掛けるは――誇り高き『英雄』の頂。
「『英雄』の作法を教えてやろう、小娘ども!!」
これは暗黒期を駆け抜けた、正義の眷族たちの星々の記憶――。
おすすめポイント
本作品は「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」の外伝にあたる作品で、全3巻の3巻目、完結編です。
前回に引き続きアストレアファミリア時代のリューが中心になっており、
過去に繰り広げられた闇派閥(イヴィルス)との最後の抗争の様子と完結編ということで決着までが描かれます。
本編につながるとても重要な物語の設定やキャラ情報、そしてリューの過去回想に登場したアストレアファミリアが活躍するストーリーが描かれています。
また、「あのキャラは昔はこうだったのか!」という胸熱エピソードがたくさん出てきます。
なので、ダンまちファンは必見と言わざるを得ません。
また全3巻で1つのエピソードとなっていますので、まだ1巻目を未読の方はそちらからお読みください。
話の流れとネタバレなど
今回は話の流れを追いつつ、
感想も述べていきます。
天下分け目のオラリオ大抗争
冒険者たちは第1巻での敗北、第2巻での復活を経て、ついに決戦に挑みます。
「死の7日間」と呼ばれる抗争期間の最後の1日。
敵は地下迷宮からラスボス級モンスターの召喚、そして主力による街への襲撃と、挟撃2正面作戦で追い込む腹づもりです。
対して冒険者サイドも地下チームと地上チームに分かれて迎撃。
闇勢力の撃滅を狙います。
地下チームの主力はロキファミリアの主軸である魔術師リヴェリアと大戦士ガレス(レベル5)。
そして対モンスターの超絶スキルを持つ規格外の剣士アイズ・ヴァレンシュタイン(9歳でレベル2)。
そしてチームアストレア(だいたいレベル3)の面々。
彼らは深層階層主級の超大型モンスター、そして最恐ヘラファミリアの忘形見であるアルフィア(レベル7)と戦います。
地上での戦いの中心は主に防衛戦。
拠点化した要所に避難民を集め、遊撃部隊が敵と戦闘。
前巻で英雄宣言した勇者フィンの総指揮の下、フレイヤファミリアの面々を中心に、全ての冒険者が団結し戦います。
対する闇勢力はモブ兵が多い。
とはいえまたもや狂信自爆攻撃で冒険者を脅かします。怖い。
さらに門をぶっ壊してモンスターを街に呼び込むというやりたい放題。
しかも闇の幹部にプラスしてレベル7のザルドも登場し、指揮官ヴァレッタを中心に阿鼻叫喚を展開します。
まぁ、あれですよね。
壊す側は何も気にしないで暴れれば良いだけなんで楽ですよね。
モンスターを呼び込む場面なんて「ほっとけ」とか言ってるし。
守る側は大変ですよ。
ところがどっこい、今回は乱戦に準備万端の冒険者サイド。
苦しみながらも次々に対応して、
「化け物には化け物をぶつけんだよ!」
と言わんばかりのフィンの作戦。
これが熱いわけですね。
猛者オッタル、頂点への道
フィンの作戦は、手のつけられない「最強の敵」ザルドにはこちらの「最強」をぶつけてやろうというものでした。
本人が望んでいたのもありますが、、。
ということで、
オッタルvsザルド、ここでタイマン!
オッタルはレベル6、ザルドはレベル7。
オッタルはこの時のためにフレイヤファミリアの仲間達とガチで戦い抜きまくり、ステータスを更新。
レベル6からランクアップ寸前までステータスを振り切ってきました。
それでもなかなか歯が立たない。
しかしオッタルは過去の英雄を超えるため、フレイヤへの敬意のため、自身の限界を突破。
ザルドは過去の行為が元でデバフ状態だったこともあり、勝ちを譲ることになったのです。
フレイヤファミリアの面々も敗北の雪辱を果たし、敵幹部を次々と血祭りにあげていきます。
ここに、地上戦の趨勢は決することになりました。
勇者の怒りと憤り
防衛戦をする中で、フィンは先達のロキファミリアメンバーを亡くすことになりました。
本編には登場しないロキファミリア幹部の先輩メンバー。
レベルはみな4ですが、フィン達にさまざまなことを教えてくれた大切な家族です。
そんな中、闇勢力は地上での戦いが不利と見て逃げようとします。
虎の子のレベル7が落ちたのですから当然です。
ここで冷静なフィンがついに切れます。
自身の魔法「ヘル・フィガネス」で擬似レベルアップ&バーサーカー状態になった彼は阿修羅の如くヴァネッタや闇の軍勢を一人で追い込んでいきます。一人追討軍。
このフィンの様子が本当にイケメンで。
普段冷静沈着な彼が仲間の死に「冷静な判断を捨てても敵を殲滅する」と静かにブチ切れ皆殺ししてるところ、もう最高ですね。
結局最後は止めをさせなかったですが、フィンが戦ってくれるシーンが見れたのでこれは満足です。
実はフィンバトルのファンです。
戦乙女たちと剣姫
ところ変わって地下18階層。
いつもは美しいアンダーリゾートですが、ボス召喚の影響で火吹く地獄になってしまっています。
ボスモンスターに挑むのは「復讐者」で「モンスタースレイヤー」のスキルを持つアイズ。
9歳にして対ドラゴンの執念がえげつない。
討伐メンバーが敵アルフィアに手を焼く中、たった一人で立ち向かいます。
マジかよアイズやっぱ狂ってるな。
そしてアルフィア戦。
中・長距離は音魔法で無双、近距離も魔法相殺と高い近接戦闘技術で隙なし。
「ダンまちシリーズ最強キャラ」と言っても良い立ち振る舞いです。
対するはアストレアファミリアの戦乙女達。
リヴェリアとガレスはアイズのフォローに行ってしまいます。
レベル差のある中でのラスボス戦。
魔法道具と防御魔法でバフかけまくって立ち向かうアストレアファミリアの様子はまさにレイドバトル。
タンク、回復役、前衛など、PCゲーのレイド戦を思い出しました。熱い。
結果、ある種強キャラにお約束ですがアルフィアは「実は病持ちで長期戦が不利」という時限爆弾があり、タフに戦い切ったリュー達に勝負あり。
アルフィアは最強状態から徐々にエネルギーが落ちていくフリーザ状態だったということで。
この病気発覚からの第2ラウンド開始もロープレっぽくて良かったですね。
bgm変わるやつです。
そして戦闘も終わり、アストレア補正で全員ランクアップしたリュー達の加勢でモンスターも討伐完了。
最後はアルフィアは誇りを胸に自ら業火に投身、邪神エレボスは捕縛され一件落着となりました。
元英雄と邪神の真意と顛末
ということでこれだけ大変な戦いだったわけですが、
エレボス、そしてザルドとアルフィアのやりたかったことは何だったのか。
物語の終盤にはそのあたりも明らかになりました。
それは「冒険者たちの踏み台になること」です。
自分たちが出来なかった黒龍討伐。
後進にそれを叶えてもらうために、死にゆく自分たちを踏み台に英雄への階段を登ってもらうことが真の狙いだったのです。
狙い通り、戦いのあとオッタルはレベル7に、ロキ・フレイヤファミリアの主力は揃ってレベル6に、アイズもレベル4になっています。
また、アストレアファミリアも全員レベルアップを果たしました。
英雄は確かに誕生したのです。
とはいえオラリオ1000年の歴史の中でも最強でレベル9もいたというヘラ・ゼウス両ファミリアが達成出来なかったクエストを達成できる日が来るのでしょうか。
エレボスの言を借りれば「約束の日は必ずくる」とのことなので、そのあたりは本編での流れを楽しみにしたいところです。
まとめ
この『アストレアレコード』が完結された翌月にはダンまちの18巻が発売されています。
すでに自分は読んだのですが、このアストレアの話も含め、ダンまち内の因果が集束した話になっています。
興味がある方はそちらもぜひ読んで見てください。
アニメ4期をご覧の方も、リュー達の戦いの1つの結果が見られるはずです。
ぜひお楽しみに。
いやー、、しかしこの話を読むと、アストレアファミリアは惜しいですね。
今オラリオにいたら間違いなく第1級冒険者チームになっていたでしょう。
ベルと絡む正義の美女軍団も見たかったです。
それとこのお話ではベルの生い立ちにも触れられました。
まさかゼウスファミリアの下っ端とヘラファミリアの女性の子供だったとは。
しかも叔母がアルフィア。
これもきっと本編で回収されるでしょう。
それもゆくゆく、
楽しみにしたいですね。
今回はここまで
それでは
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