【※注意】ダンまち『オラリオストーリーズ』感想【ネタバレあり】
今回は『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか オラリオストーリーズ』の感想をネタバレ全開で書いていきます。
結論からいって、短編とはいえ読み応え抜群でした!
今回の短編は前半2つが円盤の特典、最後の1つは書き下ろし初公開となっています。
特典だけで終わらせてはいけない重要情報や、衝撃の展開もあり、本編顔負けの内容となっていました。
特に特典未読の方には超おすすめです。
【※注意】この感想記事では感想や考察なども行いますが、
- 作品内の大事な情報
- 起こった事象
- 結末
- 情報から考える今後の予想
などにもしっかり触れていますので、ネタバレが嫌な方は本編を読んだあとにお読みくださいますよう、お願い申し上げます。
それではまずはあらすじからいきましょう!
あらすじ(公式)
「ダンまち」シリーズ12ヶ月連続刊行第9弾!
アニメBlu-ray/DVD特典小説
「英雄と娼婦」
「異端児からの手紙」
に、書き下ろし小説を加えた短編集
アポロン・ファミリアとの戦争遊戯、イシュタル・ファミリアとの抗争、そして、言葉を解するモンスター、異端児との出会い……。
急成長する少年が巻き起こしてきた大騒動。その周囲で翻弄される人々との記録と記憶の数々――。
「英雄と娼婦」「異端児からの手紙」に加えてベルとリューが37階層に再び赴く書き下ろし小説を収録した短編集。(Amazonより引用)
ではここからはネタバレ感想会です。
『オラリオストーリーズ』ネタバレ感想・考察
今回は短編が3本入った1冊となっていました。
1つ1つトピックをとして取り上げていきたいと思います。
1、英雄と娼婦
こちらまずは春姫がメインの短編です。
時系列でいうと、春姫がファミリア加入後すぐのあたり。
もっと言うとイシュタル事変後、アニメ第3期初頭のラキア襲来あたりの時空となっています。
物語の中身としては、
- 自分の立ち位置に悩む春姫
- 娼婦であった自分がどんな役に立てるのか、、、
- そんな春姫をアイシャがけしかけ、最終的にオラリオを巻き込んだ「白兎争奪ラブコメ大乱闘」が繰り広げられる
という内容となっております。
いやー、ラブコメもラブコメ。
春姫のエロ脳も偏差値が低くて面白かったです。笑
大乱闘シーンでもリューとアイズの「師匠ポジ争い」など見どころ盛りだくさん。
この二人は『アストレアレコード』でもバトる描写があったので、なんやかんやで因縁深いんですよね。
過去と色々つながって面白味というか深みを感じました。
春姫とベルの英雄譚フレンズな仲の良さ、シルやエイナをはじめとしたヒロインキャラが勝手に暴走するあたりも「ダンまち日常回」という感じ。
短編らしい短編だったと思います。
2、異端児からの手紙
こちらの短編は竜人ウィーネが主役の短編となっています。
時系列は異端児事件後に異端児たちがダンジョンに帰ったあとの話になっています。
内容としては以下にまとめました。
- ベルと離れ、さみしさを募らすウィーネ
- 文字をフェルズから学びベルに手紙を書くようになる
- 物語終盤、ウィーネは先輩異端児のリドたちと通過儀礼として訪れた「とある場所」でダンジョンの根幹に関わる「途轍もないもの」に出会う
手紙を通じて「実はあのときこうだった」という補完を行う短編、というのはファンとして非常に興味深い。
助かります、尊い、というやつです。
ただ、この短編で一番そそられたのは、物語終盤です。
久しぶりにアステリオスが登場して改めてベルと戦う決意を語ったり、「最淵(カシオス)」というフェルズですら入れないダンジョンの人類禁制部分が登場したりと、本編さながらの情報量。
詳細はこの記事のまとめ部分にも書きましたが、ダンジョンとは?という根本の謎が明らかになりそうな空気にドキドキしました。
本編もダンジョンの謎に迫っていきそうな雰囲気だけに、ここから解明に向けて動いていくのかもしれませんね。
ちなみにフレイヤファミリア2人のやりとりも可愛くて好きでした。
実際に作品にて要チェックです。
3、世界が見つめる先で示すもの
こちらは初出しとなった書下ろしの短編です。
時系列は18巻と19巻の幕間というところなので、こちらは18巻を読んでいない人はネタバレに気をつけてほしいと思います。
ちなみに『オラリオストーリーズ』発売時点では19巻は出ていなかったため、登場人物の関係性は若干ボカされています。
短編の内容としては、
- ベルとリューの2人がフェルズから招集を受ける
- 呼び出されたのはあの深層37階層「白宮殿(ホワイトパレス)」の「闘技場(コロシアム)」
- ヘディンとへグニを護衛につけ、即席の超上級パーティでダンジョンアタック
- やがて辿り着いた37階層
- そこで待ち受けていたものはベルの予想をはるかに超えていた
というもの。
で、こちらは18巻の後の時系列なので、まだ本編を読んでいない方はご注意くださいね。
まずですね、この短編で登場したパーティが
ベル(レベル5)
リュー(レベル6)
ヘディン(レベル6)
ヘグニ(レベル6)
って強すぎます。かつての敵は今日の友、夢がありますね。
ベルとリューが死にかけた37階層を楽々と踏破していきます。
めっちゃ強い。
14巻とか15巻とかでしたかね?いやーあの時は窮地でした。
コロシアムに到着するとフェルズとリドたちが待ち受けます。
そこでコロシアムの存在理由が明らかになるわけです。
正直ここで全部書くと面倒なので書きませんが、要はダンジョンによるイレギュラー生成実験場だったというのがフェルズの予想。
しかも論より証拠、異端児として「ジャガーノート」が転生してしまったというではありませんか!?
姿を現すフェルズに凍結された転生ジャガーノート。
新たな異端児、新たな命。
生かすべきか、殺すべきか。
判断を託されたベルの決断はいかに!?
という感じでした。
まあみなさん予想はできると思うんですが、ぜひ読んでみてください。
いずれにしろ今後のダンジョン攻略というかストーリー展開に異端児は欠かせないのかも、と思わせるには十分な内容だったと思います。
かなり満足度の高い短編でした。
ということで3つ出揃いましたので、情報等まとめます。
『オラリオストーリーズ』まとめ:まさかの超重要設定が
そんなわけでダンまちの短編『オラリオストーリーズ』の感想ということでした。
今回は本編幕間の内容となりましたが、かなり重要な設定も登場した作品となり、それなりに読み応えがありました。
今回の重要事項をつらつら書き出すと、
- ダンジョン深層以下に「最淵(カシオス)」という不思議な空間がある
- 現状では人類の立ち入りは不可能
- かなり広い空間で穏やかながら異質なところである
- そこには黒い太陽のような魔石の塊がある
- これをリドたちはマザーと呼ぶ
- おそらくダンジョンそのものである
- また、37階層の闘技場は異端児誕生の実験場だった
- ジャガーノートがまさかの異端児として転生した(現在氷結封印中)
- その後の異端児とヘスティアファミリアの宴会にリューがいる(おや?)
ということですかね。
内容が短編にしては重すぎる、、、。
実は筆者は19巻まで読んでこの短編を読んでいるため、各主要人物の18巻以後の動向を知っています。
リューの動きとか、フレイヤファミリアの動きとか。
ちょっとワクワク感薄れましたが、それでも十分楽しめました。
また、前半2つの短編は円盤の特典ということで、普通なら読めない内容ですもんね。
これを読めたのは結構お得だなと思ったりしています。
「最淵」についてはゲームシナリオでも出てきてなかった気がするし。
この短編は買っておいてよかったです。
捗ります。
そんなとこで次回もお楽しみに
今回はここまで
それでは
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