ガンダム水星の魔女第9話「あと一歩、キミに踏み出せたなら」感想
今回は『ガンダム水星の魔女第9話』をまとめて、感想を述べていきます。
今回は前回に続き、シャディクとの対峙がメインになりました。
人間関係もハッキリしてきて、だんだん深みが出てきましたね。
そんな第9話、このような流れで振り返ります。
✓今回の流れ
- 第9話のあらすじ
- 第9話ダイジェスト
- 感想と考察
まずはあらすじと流れ(ネタばれあり)を確認し、感想・考察へいきましょう。
第9話公式のあらすじ
シャディクの策略により、株式会社ガンダムの起業は暗礁に乗り上げた。
ミオリネは会社の命運を懸けて、彼に決闘を申し込む。
決闘の条件は6対6の集団戦。しかし、地球寮にはモビルスーツもパイロットも足りず……。
第9話ダイジェスト(ネタばれあり)
では9話の流れを思い出していきましょう。
ネタバレありです。
・タイトルアバン
過去回想。学園生活の中でミオリネは脱走を繰り返し、グエルは決闘でホルダーを維持し、大人の論理は彼らを振り回している。そんな毎日だった。シャディクはミオリネの温室を訪れ、語りかける。
「おれは、ホルダーには興味はないよ」
「そう、それはよかった」
・タイトル明け、校則の変更
ミオリネとスレッタはシャディクとその右腕サビーネとの会合を持っていた。
シャディクは言う。規則は変わった。起業は禁止した。事業を譲渡せよ。その代わりリーダーはミオリネに任せる。みんなwin-winじゃないか。
ミオリネは返す。
校則を覆す方法はあるという。
「校則の変更ってあんたがやったの?なら、やることは1つよ。決闘ね。」
売られた喧嘩は買うだけだ。
・決闘の取り決め
ジュターク寮新寮長ラウダが取り仕切る決闘委員会にて、決闘は6対6の集団戦に決まる。パイロット不足により自陣にとって不利な状況に陥る中、ミオリネは条件をつきつける。
「この戦いを全世界に中継させろ。」
御三家を相手にガンダムが戦う。こんなに良い宣伝はないのだ。
しかし、シャディク率いるグラスレー寮は、集団戦無敗を誇っていた。
・幕間:スパイ
シャディクとニカが話している。
「ひどいじゃないですか、集団戦なんて、、」
「連絡係の君には関係のないことだ。まぁ、手は尽くすよ」
・幕間2:スレッタの仲間集め
グエル、道中でたまたまスレッタと出会う。
寮を追い出された後、初めての邂逅。
「あの、パイロットが足りないんです。手伝ってくれませんか?」
「いや、ダメだ。父に止められている。」
「分かりました。無理を言ってすみません。」
・幕間3:温室帰途
シャディクはミオリネの温室を訪れ、決闘をやめてはどうかと言うが、ミオリネはすげなく追い返す。その帰途、シャディクとスレッタが出会う。
「結婚相手なら、お嫁さんの暴走を止めてくれないか?」
「お婿さんなら、お嫁さんを信じます」
決戦が迫っている。
・幕間4:ペイル社による支援
決闘に際し、ペイル社開発科よりザウォート4機がミオリネ達に貸与されることが決まっていた。ガンダムファラクトは調整中のため譲渡は無し。
そうミオリネへの通信を終えたベルメリアに対し、本物のエランが毒づく。
上層部は成果を持ち帰るように求めている。
そして言う。
「そりゃ貸したらおれたちのこと、バレちまうもんなぁ。」
・決闘
シャディク寮のメンバーが次々と出撃。シャディクもシャディク隊ガールズも、学園のみんなに大人気。
パイロットの連携も良くチームとしての技量も高い。
どうにか頭数を揃えていたスレッタやチュチュをはじめとする地球寮チームも、相手の高い練度の前に一機、また一機と追い込まれていく。
・決闘の最中:幕間
グエルに父から連絡が届く。
「お前の退学が決まった。子会社にポジションを用意したからそこへ行け」
「おれは、、」
反逆の時が迫る。
・決闘2
ついに単騎に追い込まれたスレッタに対し、グラスレーチームは虎の子の「対ガンドフォーマット用兵器」を発動。エアリアルは活動停止に追い込まれる。
エアリアルがその輝きを失い絶体絶命に陥る危機の中、スレッタは操縦を続けながら、エアリアルに静かに語りかけはじめる。
「いつもごめんね。でも、今、楽しいんだ。」
そしてエアリアルは、青く、強く、輝き始める。
「ちょっと何なのこいつ、気持ち悪い!」
「なんだ、これは!お前は、ガンダムなのか!?」
GUND対応兵器をなぜか無効化させながら、圧倒的な動きを見せるスレッタとエアリアル。
鬼神の如く撃破しながらも1人パイロットルームで話し続けるスレッタ。
これは一体なんなのか?ミオリネや地球寮チームも援護室でいぶかしむ。
「スレッタ?」
その異様な映像を通信で見ながら、母は仮面の下、人知れず涙を流すのだった。
味方がパニックに陥る中、シャディクは意地で最後の攻勢に出ようとする。
「ミオリネのとなりに立つのは、おれだ」
「今!」
その瞬間、チュチュはミカエリス頭部アンテナをライフルで射貫くのだった。
「地球寮、ナメんじゃないわよ」
ミオリネもシャディクを見抜いていた。
「最後は自分で来ると思ってたわ」
・決闘後、温室にて
シャディクはミオリネに会社を認める旨を伝えに現れる。
彼は、静かに悔いていた。
「君を奪えば良かった。ホルダーになれたら、俺も・・・。」
「バカね、いまさらよ。」
ミオリネは、振り返らない。
ということで、最後はまさにエモさ溢れた第9話でしたが、いかがでしたでしょうか。
シャディクが割と純朴青年の面が見えて株が爆上がりした反面、決闘での戦闘描写もしっかりとありつつ、スレッタとエアリアルの異常性がついに際立ちはじめましたね。
そのままの勢いで、考察と感想コーナーにいきましょう。
第9話感想と考察
一歩ふみ出せない系男子たち
シャディクとグエルの話です。
今日はちょっとこの2人に苦言を呈していきたいと思います。
お見苦しい点があることを先にお詫びしておきます。
まずはシャディク。いやー良かった。
素直になれないんですよね、男の子はね。シャディクの最後のセリフは、あれはもうあからさまに告白ですよね。シャディクとしては今までミオリネと距離が近すぎて素直になれなかったんですよね。
回想でも見えましたが、シャディクはホルダーにならなくてもミオリネの力になれるのは自分だけしかいないと思ってたし、自分だけが理解者だと思ってたし、多分そうなんですよ。恋人とか婚約者とか、踏み込まなくても理解し合えているから良い。俺は彼女と大人な感じで上手くやれれば良い。ドライだけど変わらない対等な関係性のままが良い。
相当好きじゃん。
そんな優しさを勘違いしてる中で、突然変異的にスレッタが現れてしまった。
ふわふわしてたら、彼女がミオリネの希望になっちゃった。
いやシャディク、お前踏み込めよ!
行けよ!王子様待ったなしじゃん!
ということで僕はもうシャディク推しです。
シャディクが今後変な方向にメンヘラしないよう祈ってます。
次にグエル。
グエルもさ、お前ももう行けよ!
お前の良さは強引さだろ!実直さだろ!
わかった、俺がもうプロスペラのところ連れてって一緒にお願いしてやるから!
「こいつほんと良い奴なんで、娘さんどうすか?」
って言ってやるから!
頼むよほんと。親父に気つかってる場合じゃねぇよ。
「俺は、、、」とか言ってる場合じゃねぇぞ。
とりあえず次の決闘で仮面被ってファラクトに乗っちゃう姿を期待してっから。
ちゃんと後で報告しろよな、ったく。
なんかあったら一緒に飲み行ってやるから!な!
ということで取り乱しました。
次です。
にじみ始めた狂気
今回の決闘では、まずは地球寮の面々、素晴らしかったですね。慣れない中あの練度の相手に良く立ち向かいました。特にチュチュ、意地を見せてくれましたね。最後の一発は「必中」使ってますね。
そんな中でおかしいのは、やっぱりスレッタとエアリアルですよ。
グラスレーチームがGUND用の兵器で完全にエアリアルのAIシステムをダウンしたにも関わらず、スレッタが謝ったら無理くり再起動して兵器を無効化。
最後はシャディク機以外全部やっつけてしまいました。
一方スレッタはといえば「声が聞こえない」とか「いつもごめんね」とか語りかけて、およそモビルスーツの操縦中とは思えない描写連発。
第5・6話の感想でも詳しく書きましたが、これはもう明らかにエアリアルには何かが入っているとしか思えません。具体的には家族の誰かなんでしょうね。もしくはお母さんに「エアリアルは家族だから」って心底思いこまされて「本当に命を持ってると思っている」かのどちらかですよ。
戦闘中の通信を見たプロスペラの涙とかもう、ちょっとホラーでしたもんね。
自分たちを過去追い込んだグラスレーの兵器を超えた感動にしては、ちょっと重かったですね。
この呪いっぽい異様な脅威の力がガンダムの呪いで、しかもスレッタのメンタル一つで発揮されるとなると、今後スレッタが闇落ちした時(例えばエラン4号の真実を知った時とか)にもう止められないデビルガンダム化しちゃうんじゃないかと不安です。
もうこの『水星の魔女』の最終的なラスボスはスレッタで、ラストバトルはそれを止めるミオリネ&学園メンバーなのでは?と思ったりしました。それぐらい狂気が垣間見えましたね。
勝ち過ぎは後が怖い
さて、これは展開予想です。
今回ミオリネチームである「株式会社ガンダム」は、御三家グラスレー社のモビルスーツを圧倒して勝ちました。この様子は全世界に配信されましたが、これでエアリアルは御三家すべての製品を凌駕してしまったのです。
ただの学生の喧嘩ならばこれで良いのです。
しかし、この学園で行われてきたことは優秀な社員や跡取りという駒の育成、価値観の形成、決闘を通じての製品ショーとブランド化、そして企業グループ内闘争の代理戦争なのです。
つまり、株式会社ガンダムとミオリネが今まさに行っていることは、大人にとって不都合そのもので、グループがやろうとしてることを全部お釈迦にして回ってるわけです。しかもアーシアン(地球生まれ)の地位まで向上しているという嬉しくないオマケつき。
まぁ百歩譲ってデリングは良いでしょう。娘が成長してるし、ガンダムも磨けば光る商品かもしれません。
しかし、御三家がこんな状態を絶対に許すはずがないのです。
サラリーマン金太郎だったらもう後ろから刺されて、生きていてもサウジアラビアに飛ばされています。
勝ち過ぎは及ばざるが如し、ミオリネとスレッタの命が狙われる展開もあるかもしれません。第1期もあとわずか、後が怖いですがこの辺での衝撃的展開はやめてほしいですね。
このような展開が予想される中、今回取り上げたシャディクやグエルは大人からのスレッタやミオリネへの脅威に対してどのような行動を取るのでしょうか?
立ち上がれ、男子よ。
そんな展開を期待して、次回を座して待ちたいと思います。
まとめ
そんなわけでまとめです。
第9回は決闘回でした。作画カロリーも半端じゃなかったと思いますが、数話空いての戦闘シーンはすごいカタルシスを感じました。とてもよかったです。
また、今回からニカ役の声優さんが交代されるということで、宮本さんにおかれましてはご回復をお祈りしております。
今後のニカ姐はキーになりそうですからね。シャディクのスパイだってこともみんな知らないわけなので、その辺りも一波乱ありそうです。
ちなみにあれですかね、ニカ姐もシャディクの女なんですかね。
はい、ということで今回はここまで
ロマンス警察として途中気持ちが乱れ散文になりましたこと、改めてお詫び申し上げます。
ということで以上です。
次回も期待しましょう。
それでは
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