ガンダム水星の魔女第17話『大切なもの』感想・考察(ネタバレあり)
今回は『ガンダム水星の魔女第17話』の内容と感想をまとめて述べていきます。
ネタバレありです。
まずはツイートから。
俺たちのグエル!
— 山田 (@YxMxDx) May 7, 2023
前髪も上げちゃう〜#水星の魔女
ということで、今回17話は大きく物語が動きました。
というかグエルにテンション上がりまくりでした。
(すいません)
帰ってきた男グエル、
そして搭乗するグリルバルデ。
とてもカッコよかった。
そしてスレッタが、ああ、、、。
ということで振り返ってまいります。
今回の流れは以下の通り。
✓本記事の流れ
- 第17話公式あらすじ
- 第17話ダイジェスト
- 第17話感想&考察
流れに沿いながら各テーマを追っていきます。
まずはあらすじを確認し、感想・考察へいきましょう。
※音声配信もはじめましたので、よければこちらもお願いします※
水星の魔女17話の感想 - 大魔境ラジオ - Radiotalk(ラジオトーク)
公式のあらすじ
プロスぺラとデリングの因縁を打ち明けられたミオリネは、スレッタの解放を交換条件に、クワイエット・ゼロ計画を引き継ぐことを決める。
ミオリネの17歳の誕生日は間もなく。
花婿を決める最後の決闘が、ついに幕引きを迎える。
(公式サイトより)
17話ダイジェスト
プロスペラとミオリネ
前話の続きからスタート。
ミオリネを煽るプロスペラ。
総裁になりクワイエットゼロを引き継ぐようミオリネに要求する。
ミオリネは代わりにスレッタの解放を要求した。
「でもあの子、エアリアルを降りてくれるかしら?」
プロスペラはミオリネの操縦を完全に覚えたのだった。
学園(スレッタとミオリネ)
学園内を歩く2人。
スレッタの頭の中は、もうすぐ来たるミオリネの誕生日を祝うことだけ。
花嫁と花婿として幸せにお祝いすることだけがあった。
シャディク、ペイル社を取り込む
総裁選に向け自身の勢力拡大を目論むシャディク。
今日はペイル社を取り込みにかかった。
おれを勝たせてくれたらあなたたちも利益を産むことが出来る。
「サリウスはもうでてこないのね」
ペイル社のCEOたちは次々に微笑む。
温室
前話にてエアリアル鹵獲に失敗したエランは強硬策に出る。
スレッタへの強要である。
そこに割って入るグエル。
彼は暴漢と化したエランを嗜め、追い払うのだった。
そして、
スレッタと久々に2人になるグエル。
ジェターク社を建て直すことを心に決めたグエルは、これまでにない覚悟と風格を身に纏っていた。
「お前のそんなところが、俺は好きになったのかもな」
口を突いて出るグエルの真っ直ぐな気持ちがスレッタの心を震わせる。
しかし、2人には、既に目の前の人間より大切なものがあるのだった。
そこに現れるミオリネ。
「誕生日にほしいもの、決めたわ。
スレッタ、誕生日にその男と決闘しなさい。」
ここに、花嫁誕生前の最後の決闘が決定した。
ミオリネはスレッタを解放したいのだ。
負けさせることで。
嘘つきミオリネの悲しい戦いが始まった。
ミオリネはグエルに言う。
「あんたにも利がある。スレッタから花嫁を、取り戻して。」
決闘委員会
最後の決闘が始まる。
決闘委員会にはいつもの面々と、これまでの嫌味も通用しない様子のグエルがいた。
スレッタの要求は
アーシアンへの嫌がらせを防ぐのを協力してほしい
というもの。対すろグエルは、
おれが勝ったらエアリアルをもらう
というものだった。
突拍子もない要求に狼狽するスレッタを尻目にミオリネは言い放つ。
乗るわ、あんたが勝てば良いのよ。
ミオリネとグエル
エレベーター。
ミオリネはグエルに、スレッタがプロスペラの呪縛に囚われていることを話していた。
その上で、結託したのである。
ジェターク社の立て直し、そして総裁選の後ろ盾だ。
もう取り繕わない二人は素直に共闘を受け入れた。
大切なもののために。
あの子にはガンダムなんかに関わらず生きていってほしいの。
、、、それは無理だ。
地球での惨状を知るグエルは、ミオリネの想いを素直に称賛できなかった。
とはいえ、賽は投げられている。
ミオリネの端末には、あるアプリがインストールされていた。
これはベルメリアとプロスぺラが用意したものであった。
決闘直前、ジェターク寮
「ラウダ、今まで悪かった」
「僕はこれからも兄さんを支えるよ」
ジェターク寮の皆が応援している。
おかえりなさい。
頑張れ。
グエルなら勝てる。
皆に愛され、応援されるグエル。
しかし、コクピットに蘇るトラウマはグエルに容赦なく襲いかかるだった。
グラスレーに避難するエラン5号
一方任務に失敗したエランはグラスレー寮に避難。
そこにはニカとノレアも取り残されていた。
「僕はガンダムで死ぬなんて御免だね」
「ガンダムで、死ぬ?」
ニカも真実を知るのだろうか。
誕生日前、最後の決闘
グエルとスレッタの決闘が始まる。
スレッタとエアリアルは相変わらずの火力。
グエルは高い回避能力を見せ、さらに一時は反発したAIまで上手く利用し戦闘で立ち回る。
しかし、引き金を引けない。
グエルは、トラウマに苦しめられていた。
そんなグエルをスレッタは見逃さない。
一瞬の隙をついての射撃がグエルに迫る。
ビームが迫る中、グエルを呼ぶジェターク寮の声が響く。
「グエル先輩!」
「兄さん!」
危機を脱したグエル。
エアリアルはオーバーライドで空間操作を始める。
必勝のパターンだ。
その時、静かに動き出すアプリからはバースデーソングが流れていた。
「2人できれいなドレスを着て!」
「いっしょに結婚式を挙げるんです!」
「私を選んでください!ミオリネさん!」
その時、
「(ごめんね)」
スレッタに一言だけ発し、なぜか動きを完全に止めるエアリアル。
逃さず一瞬の隙をつくグエルは、一閃、ガンダムのアンテナを切り落とすのだった。
決闘後、ミオリネがスレッタの前に姿を現す。
「ミオリネさん、ごめんなさい」
「私勝てませんでした」
「知ってる」
「だって私がやったから」
「あんたに負けてほしかったから」
「良い弾除けだったわ」
「これも返して」
スレッタのスーツからホルダーの証である白い色が消えていく。
「今日までご苦労様。」
「さようなら。」
「水星のおのぼりさん。」
スレッタの悲痛な叫びは、
今のミオリネには、届かない。
というところが今回のダイジェストとなります。
ここからは気になった部分を紹介します。
17話感想と考察
ここからは17話の中で気になった部分の感想・考察をしていきます。
今回気になったのは以下の3つ。
- ミオリネの選択
- スレッタの選択
- エアリアルの選択
それではみていきましょう。
1、ミオリネの選択
まずは物語を大きく動かしたミオリネの選択についてです。
今回、ミオリネは自身の大事な人を「大人のしがらみ」に巻き込まないために、敢えてスレッタを切り捨てる選択をしました。
彼女の大切なものはスレッタというわけですね。
決定までだいぶプロスぺラに煽られているなという感じもありますが。
これには決闘を利用し、グエル(ジェターク社陣営)を味方につけることにも成功。
また、ミオリネは事前にプロスぺラと
- 総裁選に勝つ
- クワイエットゼロを継続する
- スレッタを復讐の輪から解放する
という約束をしています。
ということで、ミオリネはここからグエルと二人三脚で総裁選を勝ち抜く派閥戦を繰り広げることになります。
基本路線は「対グラスレー社&ペイル社」という形。
というか「対シャディク」ですね。
今回ミオリネがグループ会社にとって第三者から当事者になるという選択したことで、このような対立軸が生まれました。
ここに抗争が生まれる物語になっていきそうです。
ミオリネと協力するグエルとシャディクが如実に対決する中で、
「グエルの父殺し」
「テロの狙いが総裁暗殺」
「シャディクがテロ首謀者」
「グエル父も実はテロの共犯だった」
「魔女狩りの真実」
などの秘匿された事実が明らかになり、三者三様の悲劇の元になっていきそうな気配がします。
『水星の魔女』は展開が早い作品なのでそれだけでは終わらないと思いますが、次の展開のステップはここで間違いないでしょうね。
2,スレッタの選択
2つ目は主人公、スレッタの選択です。
これは今後の展開において
「スレッタが何を選択するか」
という話なのですが、まずは現状の彼女について少し整理します。
✓スレッタ・マーキュリーの情報
- プロスぺラ・マーキュリーの娘
- 水星で育つ
- 生まれは不明
- エリクト・サマヤとは別人と判明
- 身体能力は高い
- 一般常識的知識に疎い
- ガンダムエアリアルの現在のパイロット
- エアリアルとは一緒に幼少から育つ
- エアリアルからも大切な存在とされる
- エアリアルの操縦はスレッタにのみ可(現段階)
- エアリアルのデータ集積のため学校に派遣される(本人は留学のつもり)
- ガンダムやパーメットについては基本的に無知
- プロスぺラの真意についても無知
- パーメットスコアの限界値を突破可能(ただし機体自身の能力の可能性あり)
- 思考決定の最上位に「母親の決定」がある
- 一般倫理よりも「母親の決定」が優先される
- ミオリネにも依存傾向がある
- ミオリネから切り捨てられる(17話)
というところですかね。
最後については、スレッタ視点ではこのようにしか感じられないと思うのでこのようにしました。
ミオリネも折衝なり説明なりすれば良いのに。
お前、それじゃ親父とやってることが一緒じゃないか。
と思ったりしました。
母とされるプロスぺラも、クワイエットゼロ完成のため、ここにきて簡単にスレッタを手放しています。
つまりスレッタは、エアリアル・母親・ミオリネと、大切なものを今回一挙に全て失ってしまいました。
つらい。つらすぎる。
では、そんな彼女は何を為すのでしょうか。
さきほど整理した通り、彼女はガンダムについての経緯や総裁選について何も知りません。
今までは母に言われるまま行動してきたに過ぎません。
しかし、つらく苦しい現状ですが、見方を変えれば今やっと自分で考えることが出来るようになったのです。
彼女自身が望んだことではありませんが、「自由を得た」と言っても良いかもしれません。
彼女は自分で何を選び、何を知り、どこに進むのでしょうか。
18話以降、彼女の「これからの選択」に注目していきます。
3,エアリアルの選択
さて、最後はエアリアルの選択についてです。
ガンダムエアリアルについては、
エリクトサマヤが転写されている
という情報がありました。
正直この辺り情報不足で理解不明なのですが、ここでは「ガンダムエアリアル自身に意思がある」と仮定して一個の人物として話をしていきます。
今回エアリアルは、ミオリネとプロスぺラの工作による機体停止のアプリを受け入れ、決闘の敗北を認めました。
その際にはスレッタに「ごめんね」という言葉も残しています。
スレッタの敵を過剰なまでに排除しようとしたこれまでの行動に比べると、エアリアルのこの選択は意外にも思えます。
しかし、実はエアリアルはもともと、プロスぺラがスレッタを利用して復讐することには反対でした。
これはHPで掲載されているミニ小説で描かれています。
ちなみに小説では、
「こんなにいい子を巻き込んじゃいけない」
「復讐はわたしとお母さんだけでやれば良い」
とも心の中でつぶやいていました。
つまり、ミオリネとエアリアルの想いはここにきて奇しくも同じになったということです。
エアリアルにとって大切なものはスレッタなのですね。
感じ入るものがあります。
さらにエアリアルがスレッタを手放したということから、以下のことが推察出来ます。
- エアリアルはスレッタなしでも運用が可能
- 他の者が運転可能
- もしくはプロスぺラが運転
- もしくは無人活動が可能
つまりスレッタがいなくてもクワイエットゼロはどうにかなるということかと。
正直言って話の展開の流れから邪推すると、
クワイエットゼロは絶対上手くいかないと思うのですが、、、
エアリアルも無事でいてほしい。
すでにエアリアルも報われてほしい登場人物の1人です。
エアリアルは発言はスレッタよりも大人なのですが、スレッタを手放すという彼女の選択が自身の破滅を予想してのものだとしたら悲し過ぎますよね。
18話以降のエアリアル自身の言動にも注目していきましょう。
第17話のまとめ
というところで17話、以上です。
今回はラストに向けての最後の大一番、という感じでした。
17話はそれぞれにとっての「大切なものに対してどうするか」というのが問われた回でした。
ところでプロスぺラにとっての大切なものは計画だけなんですかね。
追いつめられたスレッタ、どうするのでしょう。
スレッタとミオリネの二人には良い結末になってほしいですね。
座して待ちましょう!
それではまた来週!
ではでは
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