ガンダム水星の魔女第2話「呪いのモビルスーツ」感想
OPも入り、盛り上がってきた第2話です。
ウテナなのか、はたして。。。
ということで今回もあらすじや流れを追いつつ、第2話の感想です。
公式のあらすじ
グエルとの決闘に勝利したスレッタ。しかし彼女のモビルスーツ・エアリアルには、禁止された魔女の技術、GUNDフォーマットを使用している嫌疑がかけられる。一方ミオリネは、父デリングにより退学の危機に直面していた。
第2話の流れ
第2話の流れを追いかけます。
・グエルvsスレッタはスレッタの一方的な勝利にて終了。
エアリアルの圧倒的な性能があらわになるも、禁止されているガンダム使用疑惑によりスレッタは当局に拘束される。
・一方ミリオネは、今回のことを受けた父に退学処分を一方的に通告され、再度地球への逃亡を図る。
・スレッタは評議会に出頭。尋問を受け、エアリアルは没収。ヴァナディース機関およびガンダムを開発したオックスアースとの関わりを疑われ決闘は無効扱いに。
・グエルも本社に呼び出され父親に敗北を叱責される。
・スレッタ母(エルノヤ)がエアリアル開発元の技術責任者として評議会に召還される。ヘッドギアを被っており視聴者には顔が分からない。さらに名前もプロスペラという偽名。本物か?
・会議ではエアリアルがガンダムかどうか議論が紛糾する。
GUNDフォーマットという特殊な技術を用いたモビルスーツ「GUNDアーム」(通称ガンダム)は、人体への危険な影響から人道的に禁止されているらしい。しかし、ガンダムではないと言い張るプロスぺラ。しかし、デリングの非情な決定に変化はない。
・窮地の中、会議にミリオネが乱入。
評議会総裁である父にミリオネは退学決定の理不尽を訴える。
「ホルダーと結婚するのはお前が決めたんだろ、ダブスタクソ親父!」
「決定権は父親である私にある。私が決める。お前は従う」
・しかし諦めないミオリネ、決闘を要求。
そんな中、プロスぺラに過去の罪を握られたジェターク社社長(グエル父)は、会議で新規技術のテストを兼ね、エアリアルの技術供与をさせての決闘再戦の助け舟を出す。グエル父にはデリング暗殺未遂の知られざる罪があった。
・会議終了後、スレッタの元にやってくるミリオネ。
ミリオネは言う。「決闘よ。」
ミリオネの進退をかけ、エアリアルと自身の処分をかけ、ここにもう一度、スレッタVSグエルが行わえることとなった。
第2話の感想と考察
第2話はモビルスーツ戦は描かれず、先ほどの通り、第2戦へのストーリー進行がメインだった。なので、今回は人間ドラマや合間に描かれた広がる世界観設定について深掘りしていきたい。
広がる世界−差別意識
先ほどの話の流れの中ではみられなかったが、地球生まれの面々の学食での様子が描かれました。スレッタに好意的な技術者のミカをはじめとしたメンバー。
そこで描かれたのは、宇宙育ちの「スペーシアン」と地球育ちの「アーシアン」のわだかまり。そして差別意識・いじめ。アメリカンスクールもののドラマではスクールカーストや選民意識はよく描かれる定番のテーマでもあります。
第1話の勝利で清々しく終わったにしてはなかなか根深い問題が放り込まれました。
チュチュは激しく反発しましたが、ミカの静かな後ろ姿にも悲しみや怒りを感じました。格差社会や人種差別も現代の世相を反映している要素なので、目を背けず描かねばならない設定ということなのでしょう。
広がる世界−運び屋
第2話では、ミリオネによる地球逃亡を幇助した組織が登場しました。カネ次第で仕事を請け負ういわゆる「運び屋」。
彼らはミリオネの行動を後押しすると同時に、旧体制への批判も口にしていました。この世界での彼らの立ち位置はどのようなものなのでしょうか。
第2話だけに登場するストーリー上のフックなのかもしれないですが、個人的にはキャラが立っていただけにスポットではなく今後も世界の流れが変革するタイミングで登場してくれると面白いと思ったりします。
ドラマ−エラン
スレッタを助けてくれる存在として急浮上したのが、決闘委員会のエランです。
エランは設定上、評議会御三家ともいえるペイル社のモビルスーツパイロットということになっています。当然今後彼とスレッタもぶつかることになるのでしょうが、ここに来て急に距離を詰めてきました。
女子が弱っている時に差し入れ持ってきて「君に関心がある」ってのは殺し文句としては最高ですね。パイロット・美形でクール・ご飯の差し入れと来ると我々オタクとしては脳裏によぎるのは綾波レイですよね。
いいぞエラン、君のことは良くわからないが評価うなぎ登りだ。
ドラマ−母
今回登場したのはスレッタの母でした。その名もレディ・プロスぺラ。
シン・セー開発CEOという肩書きで、ヘッドギアをつけて、右腕はメカ。
第0話・小説を鑑みると彼女が復讐者エルノヤである可能性は限りなく高いのですが、独自の情報網を持ったり、御三家に啖呵を切ったり、デリングにも堂々と言い返したり、グエル父も脅すなど、ここではやりたい放題。
結果的にはミリオネの暴走に助けられた形になりましたが、多分この展開がなくてもどうにかやり過ごしていたのではないかと思えるほど手練手管に優れています。
ネット上ではプロスペラという名前からシェイクスピアの『テンペスト』という復讐劇のオマージュと言われています。
このストーリーではエアリアルは妖精で魔法使い、さらに主人公の復讐を手伝う存在なんだとか。
果たしてプロスペラが本当にエルノヤ・サマヤなのか、それともさらに別の人物なのか。楽しみが尽きません。
意思拡張AIの存在
さて、メカニックについても少々。
この話ではグエル君家(ジェターク社)にて、「意思拡張AI」なるものが開発されているということが分かりました。
いわゆるパイロット補助システムということだと思うのですが、果たして「意思」なのか、それとも現代的なデータ集積型「AI」なのか気になるところです。
GUNDアームは人類の能力の補助拡張機能だったわけなので、これがストーリーに絡んでくるのではないかと勘ぐってしまいます。エアリアル君の視点につながるのかもしれませんね。
まとめ:若者の叫び


ということで展開の早い『ガンダム水星の魔女』です。
今回は特にミリオネとデリングの親子バトルが印象的でした。
デリングはプロローグでも「ちょっとヤバい思想の奴」でしたが、子どもに対してもやはり完全独裁者でしたね。視聴者のヘイトが高まります。
現代でもやはり毒親問題は大きな社会問題になっています。親ガチャなんて言葉もありました。大人に対しての大いなる反抗は若い視聴者の共感を呼ぶのではないでしょうか。
個人的には第2話にしてヘイトが高まりすぎて「こいつをラスボスにすると分かりやすすぎないか?」と思うところもありますが、このデリングがスレッタ・ミリオネコンビの当面の打倒相手ということなのでしょう。
まずは第3話、グエルとの再戦を楽しみにしたいですね。
今回はここまで。
それでは。
✓ガンダム水星の魔女視聴ページはこちらから
✓感想まとめページはこちら