ガンダム水星の魔女第3話『グエルのプライド』感想
さて、早くも第3話です。
アニメでは第3話は鬼門ともいわれ、ここで視聴継続かどうか決まるといわれています。様々なアニメ作品がここで大きい仕掛けをしてくるところですが、『ガンダム 水星の魔女』はどうなのでしょうか。
✓今回の流れ
- 第3話のあらすじ
- 第3話の細かい流れ
- 感想と考察
このような流れでいきます。
公式のあらすじ
決闘の再試合を強いられるスレッタ。エアリアルの廃棄処分を取り消すため、ミオリネの退学を回避するため、二人は協力関係を結ぶ。一方、対戦相手のグエルにとっても、この決闘は絶対に負けられない戦いだった。
第3話の流れ
第3話の流れを追いかけます。
・決闘開始のお知らせ
拘束されるスレッタのもとに、ミリオネが決闘の知らせを持ってくる。スレッタにはやりたいことリストがあることが分かる。決闘に向け、ミリオネとの契約・約束が結ばれる。
「これは、契約よ。」
・ジェターク社での一幕
グエル、決闘ではダリルバルデのパイロットとなる。しかし、操縦桿が勝手に動いている。グリルバルデは、意思拡張AIを積んだ赤いモビルスーツだ。ジュターク社の社運がかかっている。グエル・ジュタークに二度の敗北は許されない。子は親に従うしかないのだ。
「絶対に負けは許さん!」
「おれの意思はいらないってことか。」
・場面変わって母子の会話
「お母さん、ガンダムって何?」スレッタが聞けば、母プロスペラは言う。
「ガンダムなんて、違うわ。スレッタとエアリアルは違うわ、私の可愛い子供だもの。」
・ミオリネベースにて
エランがスレッタを訪ねる。決闘委員会による召還のためだ。その際。連絡先を交換。
「リスト、たくさん叶うといいね。」
・通信機で父と話すシャリク
ゼネリ家はうやむやにする気はない。プロスぺラは黒、そういう結論だ。
「お前は娘を探れ。」
「了解、父さん。」
・決闘委員会にて
スレッタはミリオネへの謝罪、グエルはホルダーの権利をかけて、宣誓。その際、グエルはメンバーに再戦と父に威光を嗤われる。決闘無効なんて恵まれている、また負けるのではないと。しかしスレッタは言う。彼は逃げていない。逃げなければ手に入るものがある。
「逃げない人を笑うのは、ダメ、なんです」
・決闘
グエルの最新型モビルスーツ「グリルバルデ」はガンビット、隠し腕などを用いた。意思拡張AIはグエルの操作を飛び越え勝手に操縦桿を握る。最新装備満載の相手に善戦し始めるスレッタとエアリアルだが、その時、フィールドにビーム兵器を弱らせる雨が降りはじめる。
・妨害
妨害したのはジュターク社の意向を受けたグエルの弟とその取り巻きだった。
ルール違反ではないと決闘委員会は言うが、スレッタをサポートするミリオネは黙っていない。
「あたしに任せて、あんたは持ちこたえて!」
・決着
ミリオネは妨害工作を破壊、スレッタは持ち直す。圧倒されるAIと現場を知らない父と弟に業を煮やしたグエルは自身で打って出る。戦いは一瞬。スレッタの操縦技術がグエルの気迫に勝り、グリルバルデのアンテナを破壊するのだった。
決闘後、スレッタは正直に言う。
スレッタ「あなたを見くびっていました。あなたは強かったです。」
グエル「おれと、結婚してほしい。」
第3話の感想と考察
第3話は決闘に向けての流れだった。
グエルとスレッタのストーリーに話が集約していった。結果的に傷ついたグエルがスレッタの言葉に救われ落とされる展開になった。
そんな第3話の中から抜粋して考えていこう。
やりたいことリスト
今回はスレッタのやりたいことリストがあることが明かされる。友達を作ること。あだ名で呼ぶこと。デートをすること。などなど。
スレッタは今まで水星で同世代の友人もなく、もちろん恋愛もなかった。
ひとつひとつが今後の流れの伏線なのだとすると、彼女の様々な憧れがどのような物語の結果を生むのか視聴者は楽しみでもあり、怖くもある。
何しろガンダムだからな!まともじゃないはずだ。
赤いモビルスーツ
今回のグエルのモビルスーツは「赤」だった。グリルバルデだ。
「ガンダムで赤」といえばライバル機。つまりグエルは今回の作品のキーマンになってくる。スレッタと敵のままであっても、力強い味方になっても、終盤まで続く付き合いになるはずだ。
しかしなんということか、グエルは3話ラストで自分の実力を認めてくれたスレッタに告白までしてしまった。同じ相手に2敗と喫した上に補正AIも破壊しあまつさえ心奪われたグエル。ジュターク家にはもう居場所はなくなりそうだ。
ここまで稼いだ視聴者のヘイトを一瞬で夢散させたグエルの今後の流れが楽しみだ。それにしてもいいキャラ。まかり間違っても作品終了間際でスレッタと命のやり取りなどしてほしくはないが、、、。これはガンダムだからな。分からんぞ。
動き出す他勢力
一旦はガンダムエアリアル廃棄を免れたプロスぺラとスレッタだが、評議会での彼女たちへの疑いは深まるばかりだ。
- 「君のことを知りたい」とスレッタに言うエラン
- 「面白くなってきた」と呟くシャリク
物語がスレッタを中心に本格的に動き出してきた。
第3話まではジュターク社しかフォーカスされてこなかったが、エラン勢力とシャリク勢力の2派閥の内部、そしてモビルスーツも楽しみだ。
熱血であり親への反発を見せたグエルに対して2人のキャラクターもここから掘り下げが進むはずなので、彼らがスレッタにどう絡んでいくのか楽しみだ。まずは物腰柔らかなエランが一歩リードという感じだが、果たして。
マーキュリー親子とは
今回あっさり仮面を脱いだプロスぺラ。彼女の正体として有力なのは、プロローグで仲間を殺され娘と2人逃避行に追われたエルノヤ・サマヤである。
しかしエルノヤが赤髪であるのに対し、仮面の下は黒髪であった。
とはいえ逃亡する際に姿形はそのままには出来ないだろうし、右腕がサイボーグ化済みという共通点は見逃せない事実。何より演じる声優が同じだ。
これはエルノヤとみて間違いないのだろうが、もうトリックは存在しないのだろうか。スレッタとエリクトも見た目は似ている。
確かに同一人物なのだろうが、しかしなぜか我々は信用出来ない。
なぜならこれはガンダムだからだ。
「あっさり真実を明らかにして更に展開を面白くする」
視聴者はそういう先手での伏線回収展開のプロモーションにしてやられているのだが、何か見逃してやしないだろうか。
なぜスレッタはガンダム操縦に負荷を感じないのだろう。
怪しい。断じて怪しいぞ。まだまだ見逃せない。
まとめ:人たらしスレッタ


先ほども述べたように、スレッタは今回グエルを「落として」しまった。
これでミリオネとあわせて撃墜数2だ。まさに天然の人たらしである。
このままいくと、エランとシャリクにとどまらず学園全体を手中におさめかねない。
そしてゆくゆくはスレッタ帝国が築かれ全てを支配・復讐完了!という平和的な流れには、きっとならないのだろうと観念してしまう。
我々は前作「鉄血のオルフェンズ」で知っている。前半で成り上がり、後半で新選組の如く悲惨な最期を迎えた主人公陣営。
どうしても悲劇的な結末が頭をよぎるが、今回ばかりはグエルのかわいさに免じて良い雰囲気で締めたいし、アニメ作品鬼門の第3話でこれだけ面白くしてくれた制作に拍手を送りたい。
ウテナじゃなくて、花団でした!!
ブラボー!
ということで、4話に期待です。
それでは
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