ガンダム水星の魔女第21話『今、できることを』感想・考察(ネタバレあり)
今回は『ガンダム水星の魔女第21話』の内容と感想をまとめて述べていきます。
記事の性質上ネタバレありです。
まずは今話に関するツイートから。
21話視聴。「ラストバトル近し」というところで本筋と関係ない分からず屋(今回は仕方ない)が暴れるのはガンダムマナー。
— 山田 (@YxMxDx) June 12, 2023
しかし今は令和だ昭和キッズとは違う。まだ間に合う。話せ、まずは兄と話せラウダ。もしくはセセリアと話せ。マルタンのように。愛する者は救われる。#水星の魔女 #G_Witch pic.twitter.com/vUmQzhtiMb
ということで、今回はラストシーンにかなり意識を持って行かれました。
各地で限られていた情報も登場人物たちの中で共有されてきており、クライマックスが迫ってきたなという感じがします。
ということで、今回は21話を振り返ってまいります。
今回の流れは以下の通り。
✓本記事の流れ
- 第21話公式あらすじ
- 第21話ダイジェスト
- 第21話感想&考察
流れに沿いながら各テーマを追っていきます。
まずはあらすじを確認し、感想・考察へいきましょう。
※音声配信もはじめましたので、よければこちらもお願いします※
工事中
21話公式のあらすじ
ノレアの暴走によって崩壊したアスティカシカ高等専門学園。生き残った学生たちは、救護を待ちつつ避難生活を強いられる日々を送っていた。そんな中、スレッタは学園の復旧作業に積極的に従事する。一方、地球から帰還したミオリネは、重い罪悪感に囚われていた。
(公式サイトより)
21話ダイジェスト
まずは21話ダイジェストです。
場面に沿って順番に見ていきます。
破壊された学園での生活
テロ事件の現場に学生は残され、避難所生活を強いられている。
スレッタは復旧作業とボランティア活動を続ける。
セセリアの「あんた変わった?」の声にスレッタは笑顔で答えるのだった。
ミオリネら司令部の動き
- 一方グエルはフェルシーと連絡をとっていた。
- 病院に運ばれたペトラはまだ生きているものの集中治療室で昏睡している。ラウダとは連絡が取れないという。
- プロスぺラの足取りを追うグループ司令部に連れられたミオリネは、クインハーバーでの事件に後悔と責任を感じていた。
- その後行われる連行されたシャディクとの会談では、彼が以前から連合との関わりがあったことや、ミオリネとの決別後にテロ計画を実行に移したという経緯が語られた。
再び学園
- スレッタは憔悴する学生たちにトマトを配る。実は大量に冷凍してあったらしい。スレッタの真っ直ぐさが、学生たちの心を溶かしていく。
- その最中、ニカとマルタンは2人で話し合う。ニカは落ち着いたら退学し罪を償うことや、地球との架け橋になるという希望は決して捨てていないということを伝え、2人は和解。マルタンは応援を約束する。
- そんな中、議会連合のグストンとベルメリアがスレッタに会いに来た。
宙議会連合総会
- 衛星放送された画面の先、ペイル社のCEOが宇宙議会連合で発言する様子が映し出される。彼らは一連の事件によってグループを離反し連合に身売り、告発に至った。
- これにより宇宙議会連合は全会一致でベネリットグループに対し企業解体・強制介入を宣言するのだった。事実上の宣戦布告である。
連合の宣言に騒然とする司令部
- 対応を迫れれるミオリネ。その時司令部にサリウス・ゼネリから連絡が入る。
「私とグラスレーを切れ。悪者にしろ。グループを守れ。」
- サリウスは冷徹になれと言うが、ミオリネは耐え切れず逡巡する。
一方、地球寮
- ベルメリアから地球寮へクワイエットゼロについての説明が始まる。また母を止めるように提案するグストンに対してスレッタは自分の本当のこと、身の上・境遇、母親について、そしてエリクトのことを語る。
「お母さんにとって大切なのは私じゃない。だから、役に立てなくてごめんなさい。」
- しかしグストンは止まらない。グストンによるとヴァナディース事変で押収された機体「キャリバーン」があり、それで何とか事態を変えられないかと粘る。
- ベルメリアはその機体に対しデータストーム耐性もなく危険だと言うが、スレッタはその流れの中で、今まで自分の身の安全をデータストームから守ってくれたのは他ならぬエリクトなのだと悟るのだった。そしてスレッタは決意する。
「出来ることをすれば良い。連れていってください、ガンダムのところに。」
武力衝突の開始
- 宇宙議会連合の大艦隊がグループに迫るが、宙域には謎の建造物があった。そこにいるのはシン・セー開発公社の面々と、プロスぺラ・マーキュリーである。
「クワイエットゼロ、起動。エリクト、お願い。」
- 動き出すクワイエットゼロの内部、ガンダムエアリアルことエリクト・サマヤの意思がパーミットを輝かせる。要塞は、無人モビルスーツ「ガンヴォルヴァ」を次々と吐き出す。
- 議会連合艦隊が迫り、ついに武力衝突となった。
- エリクトによって遠隔操作された無人機ガンヴォルヴァは連合MSに対して圧倒。さらに宙域にネットワークを構築。動きを止められた艦隊およびMSは瞬く間に破壊、殲滅された。
- クワイエットゼロとエリクトの眼前には命は一つも残されない。
- プロスぺラはつぶやく。
「ようやくはじまるわ、あなたのための世界が。」
- つぶさに状況を見ていたミオリネの心は、度重なる人の死によってすでに崩壊寸前だった。
旅立つ決意のスレッタ
- 連合艦隊全滅の報に地球寮の面々はスレッタを止めようとするが、彼女の心は変わらない。
- しかしそんな中、チュチュはすでに覚悟を決めていた。
「そんなの反対に決まってんだろ、だからあーしらも連れてけ。そんな危険なところにスレッタだけをいかせるわけにはいかねー」
- マルタンも続く。
「僕はもう、仲間を1人にはしない。」
「いいね、僕も連れてってよ。行きたいところがあるんだ。」
- 状況を窺っていたエラン5号が飛び込んでくる。エランは以前とは違い、何か憑き物が落ちたような爽やかさをしている。
「これまで色々とちょっかい出してすまなかったね。謝るよ。」
- 4号のことを教えろというスレッタに対し、真摯に向き合うエラン。
- ピースは出そろい、宇宙へ。
- 最終局面が近づいている。
ジェターク社ガレージ
- ジェターク社のガレージ、ガンダムシュバルゼッテを前に、1人の青年が憤りに顔をゆがめていた。ラウダ・ニールである。
「あいつのせいだ。」
「ペトラも」
「兄さんが、変わってしまったことも、、」
「何もかも、、、」
「ミオリネ!!」
というところでダイジェストでした。
おいラウダよ。まず兄へ連絡せぇ。
ここからは感想などまとめます。
20話感想と考察
21話の中で気になった部分の感想・考察をつらつらとしていきます。
ペトラ、生きてた
まずはペトラです。
前話では瓦礫に埋もれてしまっていましたが、生きていて本当に良かったですね。彼女がもし死んでしまっていたらラウダは本当に救われません。
SNSでは「彼女は怪我した箇所をGUND技術で補うことになるのでは?」という考察も為されていましたが、筆者としてはそれよりも彼女が生きていたことを素直に歓びたいと思っています。
ところで、この状況についてラウダは知っているのでしょうか。『水星の魔女』では情報不足やコミュニケーションの行き違いによって行動に齟齬が出てしまうシーンがありました。視聴者は神の視点で見ていますが、登場人物はそうではありません。ラウダがペトラの現状やシャディクの所業を情報として知れば、最後のシーンには繋がらないですよね。
「え?そっち?」というミオリネへの憎しみが場違いだなと感じるのは、我々が包括的に事件を目撃しているからであって、彼は知らないわけです。
なので筆者は言いたい。
「まずはお兄ちゃん(グエル)の電話に出なさい。」
確かにガンダムではこれまで、感情が突出してしまい周囲と並走できない系男子は悲惨な最期を遂げてきました。
しかしここまで特に過ちを犯してしまった訳ではないラウダ・ニールには、この物語をペトラと二人で走り抜けてほしいと切に願っております。
4号の結末やいかに
さて、21話終盤でキャラが変わったかのように”さわやかに”地球寮のメンバーやスレッタと打ち解けなおしたエラン・ケネス5号。
ノレアの死を見て自分のやるべき事(ノレアの描いた景色を訪れる)を定め、己の生きる理由が見つかったのでしょう。
そんな5号に対しスレッタは、4号(自分が知っている以前のエラン)について教えてほしいと尋ねています。ついに状況が明らかになろうとしていますね。神の視点を持つ視聴者の我々は、「第6話のラストで4号が廃棄処分になってしまった」ことを知っています。
明確な死の描写は描かれませんでしたが、この『水星の魔女』ではこれまで、明らかに死んだ者(つまり死体そのもの)や死ぬ瞬間そのものは主要キャラであればあるほど描かれていません。よって筆者はもう4号はやはりこの世にいないと思うのです。
これを知るスレッタは、けっこうキツいですよね。彼女が決闘で負かしてしまったことが結局引き鉄だったわけですから。現実世界でもそうですが、やはり戦争が存在する世の中では「いつも世界のどこかで誰かが地獄を味わっている」のだと再確認させられます。
が、しかし、だがしかし、現在誰も乗っていないガンダムファラクト。最終局面では誰が乗るのでしょうか?我々はまだハッピーエンドに希望を捨てなくても良いのではないですか?
4号ファンの皆さん、筆者は味方です。ご都合展開大いに結構。
筆者とともに「微笑み天使」ことエラン4号の再登場を座して待ちましょう。
諦めない心!大事!
宇宙要塞クワイエット・ゼロ
21話では、ついに「クワイエット・ゼロ」の全貌が明らかになりました。
もうここまで来たら展開の考察とか無粋だと思うので展開を見ていくだけにしていこうと思うのですが、まさか「クワイエット・ゼロ」が巨大建造物だったとは。
もちろんそれに伴う計画そのものの名称だとは思うのですが、しかし恐ろしい見た目でしたね。棺の形だそうですよ。じゃあゼロってあれですか?人類ゼロってことですか?争いゼロですか?
どちらにしてもプロスぺラ流人類補完計画とか怖すぎる。
冗談はさておき、パーミットを全部操る彼らに戦いを挑むにはどうすれば良いのか、なかなか予想がつきませんよね。物語中も連合の艦隊やMSが手も足も出ず破壊されてしまいました。虐殺です。個人的には前日に見た大河ドラマで描かれた信長の「騎馬武者への容赦ない鉄砲三段撃ち」にも重なりました。エグすぎる。
迎撃するのが無人機なので攻撃・破壊する罪の意識は軽くなるとはいえ、そもそもこんな宇宙要塞にどうやって近づけば良いのでしょうか?パーミットを操る技術はエアリアルことエリクトが最強なので、そこも勝ち目が無いですよね。
そういう意味では新機体「キャリバーン」はその辺りを考慮された機体なのかもしれません。例えばパーミットを使わないとか。そうするとちょっとチートすぎるかもしれませんが、その辺りは楽しみに見ていきたいと思います。
余談ですがクワイエットゼロのスタッフがけっこう多いことに驚きました。目の前で宇宙議会連合は皆殺しにされてる訳ですが、みんなそんな冷静に仕事出来るもの??
一体彼らはどこの所属なのでしょうかね?
ミオリネのMPもゼロ
エリクトとスレッタ、母とスレッタという片づけなければならない2つの問題があるのは分かりましたが、この物語を畳む上で見届けたいのはやはりスレッタとミオリネの2人です。
ミオリネはスレッタをグループの内部抗争に巻き込むまいとしたわけですが、プロスぺラによって事態が想定を大きく超えてしまい、結果的に地球にも宇宙にも死が溢れることになってしまいました。
これにより現状ミオリネは深く後悔し、心に大きな傷を負っています。これまで出来るだけ気丈に壁を乗り越えてきたミオリネですが、既に自分にもどうしようも出来ない状況。HPが体力だとするなら、MPは精神力。もはや0です。これはしんどい。しかもラウダが暴走して攻撃してきそう。。。グエルにも支えになってほしいですが、それこそラウダの対応はおそらくグエルの山場になりそうですよね。
もうほんと、誰か助けてあげて、、。やっぱりあれですね、主人公たる者、こんなときは「ガンダームっ!」って感じで愛馬とゴッドガンダムに乗っ(ry
いや、冗談じゃなくスレッタの出番ですよ。
エリクトとの対話で燃え尽きることなく、最後はミオリネを助けてあげてほしい。11話のようにイチャイチャしてほしい。もう約束された展開のような感じがするので、その様子を見届けていきたいと思います。クライマックスが楽しみです。
ということで今回はここまで。
まとめます。
第21話のまとめ
ということで21話でした。
もう21話ですよ。残すは3話くらいですか・・・。早い。
クライマックス、文中にも述べましたが、もはや考察は意味がない程、話が収束してきています。
次回はラウダ、そして4号の顛末で盛り上がりそうです。
そんなわけで、
次回22話『紡がれる道』。
お楽しみに。
ではでは
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