【感想】続・魔法科高校の劣等生メイジアンカンパニー7巻感想【ネタバレあり】
今回は感想記事です。
この記事は完全にネタバレありですので、内容を知りたくないという方はご遠慮ください。
それではまずはあらすじから紹介していきます。
メイジアンカンパニー7巻あらすじ
迫りくる世界の危機、入り乱れるそれぞれの思惑。達也の次なる一手は!?
シャンバラ探索から帰国した達也たち。USNAに眠る大規模破壊魔法[天罰業火]を封印するため、再度旅立とうとする達也に対し四葉真夜は出国を許可しない。
達也を国内に留まらせ、国内の抑止力としたい四葉家の裏のスポンサー東道青波の意向に沿うためだ。達也としても東道との契約は無視できないものだった。
世界情勢も大きく変わろうとしていた。IPUがチベットに出兵し、大亜連合に対して宣戦布告したのだ。日本国内でも動きがあり、軍部を中心に達也を文民監視団として派遣しようと画策していた。
大亜連合でも引き続き達也の暗殺が企てられており、その足掛かりとして一条将輝に忍び寄る影が――。
次に流れを整理しつつ感想に向かいます。
これまでの流れと整理(ネタバレなし)
魔法科の続編である『メイジアンカンパニー』では達也は既に自分の居場所を自分で作り出しているので、彼の物語というよりはどちらかというと「魔法科世界で起こる問題にどう達也が絡むか」というのがメインの流れになっています。
6巻現在で起こっている問題は2点。
- 古代遺跡に現代人が取り扱えない魔法が眠っている
- USNAに「FAIR」(フェア)という危険な魔法原理主義者たちがいる
この2つです。
達也たちメイジアンカンパニーの面々は主に1の問題について取り組んで古代遺跡を発見、魔法を封印しようとしています。
詳しい内容を知りたい方は過去記事をどうぞ。
▽5,6巻の詳細はこちらから
ということで、メイジアンカンパニーというか魔法科の世界では基本的に達也に敵う人間はもう存在していません。
だれか特定の強敵がいるという物語でない分、理解しづらいストーリーになっていますが、この7巻からは徐々に達也が立ち向かうべき問題が明らかになっていきます。
ということでここからは7巻の流れを追っていきます。
完全にネタバレするので本編を読んでから進んでください。
7巻の流れ(ネタバレあり)
6巻で達也たちはチベットラサの古代文明遺跡で脅威の魔法を発見
達也たちは慎重な検討の結果、現代のテロリストによる悪用を防ぐため魔法を遺跡ごと封印することを選択
↓
しかし帰国後、東堂によって達也は海外渡航が禁止されてしまう
そしてローラ逃亡の一件に伴うアメリカ方面への対応は、逃亡者渡米をスターズに警告するにとどめる
インドペルシア侵攻①
インドペルシアよるチベット侵攻がはじまる
チベットを巡りインドペルシアvs大亜連合の構図
結果的に6巻での達也のインドペルシアの将軍への軽率な一言が侵攻を呼んでしまった
このことを達也は悔やむ
また、チベット遺跡の保護を志す
日本をはじめとした諸国は戦端への中立的な観戦武官や監視団(11使徒や強い魔法師を含む)の派遣を決定する
アメリカにて
FAIR首魁ディーンとローラは生き延び、ローラはデーモンとの契約に成功
また、シェスタ山西部に遺跡の可能性を見つける
中華系マフィアが手助けをする
↓
達也の警告を受けたスターズが警戒を開始
またレナの予感によりFEHRは探偵の小野遥を使いシェスタ山を監視
↓
達也はすでに見つけていたシェスタ山東部の遺跡に九島光宣を派遣
その遺跡を隠密に封印する
↓
ディーン達がシェスタ山西部に到着
スターズはディーンたちの狙いを阻止しようと奮闘する
↓
スターズの奮闘むなしく、ディーン達は達也たちが封印した遺跡とは別勢力にあったと思われる遺跡に到着
人々の意識を狂気に駆り立てる精神系の戦略級魔法を獲得してしまう
一条、八仙にハニートラップを受ける
一方、大亜軍の一角である「八仙」は達也暗殺を画策
戦略級魔法師・一条将輝を手なづけ暗殺者に仕立て上げる計画だが、これは三高からの知り合いである鶴画黄里恵や妹・一条茜、および一条レイラ(リウリーレイ)により阻止される
大亜連合「八仙」の暗躍を国防軍が知るところとなった
インドペルシア侵攻②
大亜軍による中立地への無法攻撃で風間と柳が命に関わる重傷を負う
達也は彼らとの個人的な縁から治癒のため、禁を破って緊急渡航し戦争現場に介入
2人を再成、感謝される
↓
帰国後、改めて東堂と謁見、結果的に兵を助けたことから渡航の事後承諾を得つつ、日本の面子のために侵攻への介入を改めて依頼される
↓
これによりUSNAとチベット紛争の二方面作戦を強いられる達也だが、ここではチベット遺跡の保護を優先と決断
↓
戦場近くで紛争に便乗したイギリス系の人権テロ組織に狙われる(当然、当該組織の基地は即壊滅)
達也は使者として同行した11使徒であるイギリスのマクロード、ドイツのシュミットと相談し、チベットラサの保護(無防備都市宣言)を両軍に交渉し成功させ、同時に遺跡の安全を確認する
帰国、8巻へ
達也の帰国後、アメリカ・サンフランシスコで大暴動が発生していると連絡が入る
スターズのカノープス、さらにFEHRとの共闘となるのだった
ということが7巻の流れです。
急にインドペルシア軍が絡んできたし、八仙は一条にちょっかいかけるし、アメリカは不穏だし、イギリスのテロ組織が登場するし、柳は瀕死だし、、、
途中で「もうめちゃくちゃだよ・・・」という感じでしたが、最終的には達也らしく上手にまとまりました。
7巻感想
最強達也にもどうにもならないことがある
作者があとがきで書いているが、力だけで解決できないことはたくさんあるとしていますが、この物語の面白さはここにあるのだと読者も再確認しました。
達也は強いが一人の人間であり失敗もする。最強無欠の人間がこの位置に調整されることで、面白さが帰ってきた感じです。
そして解き放たれる達也は、やはり強いです。
「持ち込んだ武装を完全に砂に分解→再成させて装備」なんて誰が想像するのよ、、、。
テロ組織の基地も一瞬で砂になってるし、、、。
でも今回はアメリカのテロを止められたわけでもないし、結果的に達也の言ったことが原因で戦争が始まってしまいました。
高校を卒業して社会的に完全無欠になったように見える達也でも不可能や事故はあるし、それが物語をまだ動かすというのは面白いと感じました。
前巻まではどちらかというと宝探しとかお遊びの範疇だったなと思うし、敵の強さも達也の出る幕もなかったので、正直言ってあまりドキドキワクワクしなかったです。
しかし今回、未知の古代魔法や文明、そしてアンコントローラブルな社会や世界そのものが間接的に相手になっていることで、今作から面白さが一段上がったようでした。
今後も単純な力比べではない戦いが続くのかもしれません。
「一条将輝・暗殺者育成計画」の影響
さて、シリーズも長くなっており、前シリーズからの人物や新シリーズで登場した人など、色々な人物が絡んできています。
その中で今回注目したいのは一条将輝です。
主人公のライバルとして描かれ、その主人公も才を認める彼ですが、今回は情けなくもハニートラップの餌食になりかけていました。
作戦は失敗しましたが、もしこれが成功していたら、この「魔法科」の世界を二分してしまうような内乱に発展したかもしれないですね。
「四葉と一条の正面戦争」、、、
考えただけでも恐ろしい。
対人戦闘では敵がいない達也ですが、一条が相手となったらその争いに周りの十師族も黙っていないでしょうし、今は手を出してこない世界のあらゆる勢力がここぞとばかりに敵に回ってしまうこともあったかもしれません、、、
なんなら四葉本家も四大老も、、、こわすぎる、、、。
読み終わって、返す返す未遂で良かったと思う次第です
しかしこの八仙と将輝のフラグはどうなっていくのでしょうか?
次巻はサンフランシスコ事変ということですが、将輝の話もスピンオフ化してほしいなと思ったりもします。
本編で絡むのかな?
まとめ
ということで今回は7巻の感想でした。
達也が強すぎてもはやバトル描写がないのがちょっと寂しいかなと思いますが、今回はテロ組織が一行で消滅してたので、いつか映像化したらそこは描いてあげてほしいと思いました。
そういえばアニメ3期は前作魔法科のダブルセブン編からでしたね。
なかなか懐かしいなと思うと同時に、もう内容を忘れてるので逆に新鮮ですね。
3期も面白がって見ていきたいと思います。
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ということで今回はここまで
それでは
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