ガンダム水星の魔女第15話『父と子と』感想・考察(ネタバレあり)

ガンダム水星の魔女第15話『父と子と』感想・考察(ネタバレあり)

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今回は『ガンダム水星の魔女第15話』の内容と感想をまとめて述べていきます。

ネタバレありです。

 

 

まずはツイートから。

 

 

ということで、なかなかつらい描写の多かった15話です。

振り返ってまいります。

今回の流れは以下の通り。

 

 

✓本記事の流れ

  • 第15話公式あらすじ
  • 第15話ダイジェスト&感想&考察

 

 

流れに沿いながら各テーマを追っていきます。

まずはあらすじを確認し、感想・考察へいきましょう。

 

 

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公式のあらすじ

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プラント・クエタ襲撃事件の実行犯であるフォルドの夜明けは、ベネリットグループの駐留部隊から追われ、アジトからの撤退を余儀なくされる。
アジトには、オルコットに捕虜として囚われたグエルの姿があった。
父を殺し、深い絶望の中に沈んだままのグエルは……。

(公式サイトより)

 

 

15話ダイジェストpickup

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今回の話は、

地球のテロ組織「フォルドの夜明け」&難民キャンプがベネリットグループの治安維持部隊に襲撃された

これに集約されています。

今回はこの3つの場面に分けてダイジェストをお送りします。

  1. グラスレー寮:シャディクサイド
  2. 地球:グエルサイド
  3. ベネリットグループ母星:ミオリネサイド

ではいきましょう。

 

 

①グラスレー寮:シャディクサイド

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前回のランブルリング後の顛末から話がスタート。

暴露しようとした裏切りが露見し、シャディクガールズに取り囲まれるニカ。

 

 

ニカは「暴力は良くない」などと皆に正論を述べるが、シャディクサイドに合流したノレアにとってそれはただの理想論にすぎない。

「どの口が!」

身近なソフィの死と地球への措置に怒れるノレアはニカに暴力を加えた。

「ひどいことをしているのはどっちなんですかね。」

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一方シャディクは拉致した養父サリウスに対峙。

ここでシャディクの思想が語られる。

(それについては後述)

 

 

②地球で起こる悲劇:グエルサイド

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テログループ「フォルドの夜明け」本拠地。

「フォルドの夜明け」の面々、そして行動をともにする地球の難民たちはベネリットグループ駐留部隊からの襲撃に本拠地からの撤退、移動を余儀なくされようとしていた。

 

 

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そんな中、グエルは実行部隊リーダーのオルコットに捕虜にされ、本拠地に囚われていた。

取引材料とするためである。

グエルは父を手にかけてしまったことで絶望し、自分を保てずにいた。

しかし、ジェターク社が危機に瀕していることを耳にする。

 

 

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やがてフォルド側の若いパイロットの激発から駐留部隊の攻撃が始まる。

フォルドの少女シーシアはそのどさくさにまぎれ、スペーシアンの御曹司であるグエルを殺そうとしていた。

彼女はプラントクエタのテロ計画の中、父を殺されていた。

しかし、グエルをはじめその場にいた人物たちは流れ弾による建物の崩壊に巻き込まれるのだった。

 

 

戦闘が激化。

装備面で不利なフォルドの面々は1人、また1人と散っていく。

倒壊からなんとか生き残ったグエルは致命傷を負ったシーシアを見捨てられずに抱えて、戦場を走った。

「何が、したいんですか、あな、たは」

「何がしたいんだ、おれは!」

 

 

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みつけたフォルド側のモビルスーツに乗り込み、味方の車両を探すグエル。

オルコットはその様子に気を取られた最後の敵機を破壊し、生き残る。

戦闘は収束するも、グエルの手元にいた少女は、もう息絶えていた。

 

 

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飛び立つシャトル、見送るオルコット。

傍らには墓を作るグエル。

「おれは、何をしたらいい」

「知らん、お前の父ではない」

「・・・教えてくれ、機動エレベータまでの道を。もう失いたくないんだ。おれと親父をつなぐものを」

何者でもないグエルは、確かに前を見た。

 

 

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③ベネリットグループ母星:ミオリネサイド

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ミオリネは、ベネリットグループ本社デリングの直属であるラジャの元を訪れていた。

クワイエットゼロについて問いただすためである。

 

 

ミオリネはラジャから語られた母の話、そして父の戦争に対する思いを聞き、今は病室に眠る彼の本当の想いを悟るのだった。

 

 

その上でラジャは真摯に伝える。

「デリング様はデリング様。あなたは、あなただ。」

 

 

というところが今回のダイジェストとなります。

ここからは気になった部分を紹介します。

 

 

15話感想と考察

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ここからは15話の中で気になった部分の感想・考察をしていきます。

今回はこの3つです。

  1. シャディクの思想と戦争シェアリング
  2. グエルのこの後
  3. クワイエットゼロとミオリネの選択

では行きましょう。

 

 

1,シャディクの思想と戦争シェアリング

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今回、シャディクの思想が明らかになりました。

それは「戦争シェアリングのシステムを破壊すること」。

 

 

まずはこちらをご覧ください。

✓戦争シェアリングの仕組み

・スペーシアン企業A(儲かる)

・地球団体A(戦う)

地球で戦争(代理戦争)

・地球団体B(戦う)

・スペーシアン企業B(儲かる)

端的に表すとこの『水星の魔女』世界の戦争はこんな感じです。

 

 

激化する戦争に対し、デリングは利権によって戦火をコントロールしようとしました。

戦争利権を各宇宙産業企業(ベネリットグループ内)でシェアし、各々に利益をある程度確定させることで暴走を防ごうというものです。

しかし、これはスペーシアン側は一方的な搾取体制となり、地球は疲弊しています。

さらに言うと戦争利権によって利益が得られるので、戦いは終わりません。

結果的にデリングはこの状態に絶望し、ガンダムによるクワイエットゼロへ傾倒していったようです。

 

 

これに対しシャディクがやろうとしていることはこちらです。

✓シャディクの思想

ベネリットグループの資産を地球へ販売。

それにより以下の均衡状態を作り出すこと。

 

・スペーシアン企業たち

冷戦(緊張状態)

・地球各団体

 

 

これにより地球の権利や利益を向上、実際の戦火を上げることなく、緊張状態にすることで結局マーケットが生まれるだろうというもの。

これは現実世界で結果的に起こっていることと同じです。

シャディクは紛争地域のアーシアンとスペーシアンとのハーフということも今回明らかになりましたので、この思想にも一定の義はありそうに見えます。

 

 

しかしどうでしょう。

これまで虐げられてきたアーシアンが、潤沢な武器を与えられて黙っていられるでしょうか。

結果、地球VS宇宙の全面戦争の未来しか見えません。

聡明なシャディクがこれを考えていない訳がないと思うので、彼の本当の考えは正直言って未だ謎という他ありません。

 

 

ルブリスソーンとウルの出自も明らかになっておらず、まだまだ彼が隠しているつながりや組織もありそうです。

本作のラスボスになる未来もあるのではないでしょうか。

でもこの世を平和にしたいのが「やはりミオリネのため」だったら切ないなぁ。

 

 

2,グエルのこの後

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2期も3話にしてやっと登場したグエル!

出てきたー!!

みんな君を心配して待っていました。

ところが2期初登場シーンは、

  • 憔悴
  • 自己嫌悪でおかしくなる
  • トイレで後ろ手の囚人
  • 飯を無理やり食わされる
  • 少女に八つ当たりで刺されそう
  • ジェターク社倒産危機
  • 人質の価値すら喪失

という役満。

変な癖が開眼してしまった視聴者がいないかどうか不安です。

15話の最後、何も解決してないし何も得たものはないけど顔は上げることが出来たのが救いです。

 

 

グエルはこのあと、どうなるのでしょうか。

父とのつながりを失いたくないとは言っていましたが、その父を殺してしまったのは自分です。

なんとか宇宙に上がり、会社に戻ってラウダに会っても、最終的にはこの事実で「針のむしろ」になることは明白。

また、テロ事件の真実を知ることもあるでしょう。

 

 

ということは結局、シャディクと対峙することになるんですかね。

前作『オルフェンズ』的な縁の進み方をするのなら、シャディクを倒すのは彼でしょう。

禊として刺し違えて、、みたいな展開はごめんですが果たして、、。

 

 

ところで前髪を下ろしたシャディクは最高にイケメンでしたね。

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3,クワイエットゼロとミオリネの選択

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3つ目はミオリネについてです。

「クワイエットゼロ」そのものについては第14話感想回にて解説しましたので、そちらを見ていただければと思います。

 

 

ここではミオリネがどういう展開を見せていくのかを考えましょう。

 

 

まずは「戦争を止めるか」どうか。

今回の15話では、デリングが忌み嫌っていたガンダムを使ってでもクワイエットゼロでなければ戦争を終わらせることはできない状況だということが分かりました。

 

 

やっと理解した父の願いなので、

「引き継ぐ流れなのかな」という気はします。

無関心ではいられないですよね。

 

 

しかし、シャディクはシャディクで戦争を抑止する方法を考えています。

このあたりでシャディクとぶつかりそうですが、そもそもテロ計画の首謀者はシャディクです。

激突は不可避でしょう。

 

 

次に「スレッタとの関係」です。

プロスぺラはクワイエットゼロを推し進めるつもりですが、結局詳細が分かりませんし、スレッタにどんな影響があるかもわかりません。

悪影響ならクワイエットゼロはやらないかもしれません。

 

 

この場合はプロスぺラと対峙することになりそう。

となるとプロスぺラから洗脳を受けるスレッタは板挟みになり、さらなる悲劇が生まれそうです。

すでに精神崩壊の危機ですが。

 

 

結局「ミオリネがどう選択するか」というのがこの『水星の魔女』の大きな転換点になってきそうです。

 

 

と、ここで改めてテイザーを見てみましょう。

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「ミオリネは自分が犠牲になってエアリアルとともに戦争を失くすと選択、それをみんなが止める」

 

 

そんな絵に見えなくもありません。

 

 

第15話のまとめ


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というところで、以上です。

 

いやー15話。

地上戦は相変わらず泥臭くて怖いですね。

完全に命のやりとりでした。

 

 

厳しい現場を生き抜いたグエル。

彼の生還を喜びつつ、16話を待ちましょう。

 

 

次回もお楽しみに。

 

 

それでは

 

 

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