【※ネタバレあり】ソードオラトリア最新16巻感想【生還編】
さて、外伝16巻の感想です。
今回は本編21巻と同時発売、そして完全同時系列のストーリーを別視点で描く、となっています。
どちらから読んでも良いと思いますが、本編を読んでから、というのが常道らしいです。
いやーもう、とにかく、凄かったですよ。
16巻を端的に表すと、こんな感じでした。
#ダンまち
— 山田 (@YxMxDx) October 22, 2025
外伝 #ソードオラトリア 16巻、読了!
「ネタバレなし感想」
今回は15巻のリベンジマッチ。
本編21巻とも同時進行ですが、それだけじゃなくて全然違う方向でもストーリーが進んでいきます。
というか、本編より面白い笑
え、地獄でカップル成立?
(嘘だろ)
ダンまちファン、必読です。
ということで気になりすぎる16巻!
前半はネタバレなしで、後半感想からはネタバレ全開で、なるべくわかりやすくいきます。それではいきましょう!
15巻までのあらすじ
12巻にて都市の破壊者(エニュオ)による饗宴を看破・阻止し、凶悪な敵である精霊の分身(デミ・スピリット)を打倒したロキファミリア。
その後、13巻ではレフィーヤの成長、14巻ではロキファミリア首領であるフィン、ガレス、リヴェリアの歩みを振り返りました。
そして、前回の15巻。
ロキファミリアはへグニを中心としたフレイヤファミリアのエルフメンバー、さらに椿やアミッドなどの外部メンバーと連合を組み、満を持して「穢れた精霊」本体の討伐、60階層踏破に乗り出します。
レフィーヤを中心に、成長した姿を見せる面々。
そして繰り広げられる「穢れた精霊」との激闘。
決して舐めてかかっていたわけではない、、、
しかし、ついに牙を剥いた「穢れた精霊」本体はアイズの身柄と能力を奪い、悪夢を振るう。
派閥連合軍は敗北・壊滅。
上級幹部メンバーは傷つき、取り残され、堕ちていく。
繰り広げられる地獄。
ラウルやレフィーヤたちは犠牲を出しつつもどうにか救援要請のため逃げ延びます。
彼らを逃すためにフレイヤの勇士であるメルーナたちは一人、また一人と誇り高き命を散らしていく。
命からがら辿り着いたダンジョンの入り口、バベルの淵、血まみれのレフィーヤの目に入るのは、驚きに立ち尽くす赤い瞳の兎のような男だったーー。
「全滅!ロキファミリアは、全滅した!誰か団長たちを、誰かーーー」
絶望と喧噪の中、ラウルの声が響く。
というところでシリーズ最大の絶望の中、一体どうなってしまうのか!?
そんなこんなで今回16巻、いきましょう!
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16巻のあらすじと感想(ネタバレなし)
外伝ソード・オラトリア第16巻、早くも発売!
それは悪夢。
「『遠征』失敗、派閥連合は壊滅!」それは破滅。
「まさか『氷園』に墜ちるとは……」
それは痛哭。
「行く。もう一度、あの地獄に」
そして、それは逆襲。
「……貴方の力が要る」
その『怒り』の名は『希望』。
白光の大火、妖精の咆哮。
破滅を打ち砕く不屈の意志。
奇跡は未踏の先で待つ。
絶望のただ中でその名を呼べ。これはもうひとつの眷族の物語
――【剣姫の神聖譚】――
(引用:Amazon)
そんなこんなで16巻。
前回までのあらすじで誰もが絶望に沈む中、ネタバレなしで見どころを紹介します。
物語序盤、派閥連合壊滅を経て、オラリオではフレイヤファミリアのヘディンを中心に「都市総動員」の電撃救助作戦が発動されます。
「彼らを失うわけにはいかない。」
冒険者たちも、ギルドも、神々も、学区も、全ての想いは一つ。
そして、集められるレオンを中心とした文字通り“最強“の救助隊。
レフィーヤが、ラウルが、再起していく。
一方その頃、堕ちていったフィン達は、なんと60階層の先「千蒼の氷園」に辿り着いていました。
文字通り満身創痍の中、彼らには更なるダンジョンの過酷が襲いかかります。
全員無事生還できるのか??
こんな感じでこの16巻では、
- 救助作戦に向かうレフィーヤ・ラウルサイドの物語
- 残されたフィンサイドの物語
2つの方向からお話が進行します。
本編21巻と同時進行・同時系列で進む外伝16巻。
本編を読んだ方は大筋の流れはご存知だと思いますが、いやいやこれがどうして、、、
ティオネファンは超必読、フィン推しの方は気をつけて!
「前回の地獄描写でなんで今回こうなった!?」
という驚きの展開満載!
バトルありは当然ですが、ダンジョンあり、サバイバルあり、ハラハラドキドキワクワク、そして驚きのラブロマンスまでアリ(!)の全部盛りで、もはや本編よりも読み応えがあるかもしれません。笑
面白すぎでした。
マジでめちゃくちゃおすすめです。
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ということで、ここから先は内容に踏み込むネタバレありの感想タイムです。
ここから先は実際に16巻を読んでから来てください。
それではいきましょう。
ソードオラトリア16巻感想(ネタバレあり)
それでは、ここからはネタバレ全開です。いくぞ。
今回は最初に流れを押さえつつ、その後に感想など詳しく書いていきます。
1、今回の流れ(ラストまで)
まず今回の流れを簡単に押さえておきます。
全体的な流れの場面は大体以下の通り。
①救出作戦始動(レフィーヤとベルの関係値の構築、ラウルの慟哭、アリシアやナルヴィなどロキファミリア中堅組の再起、そしてヘディンを中心にオラリオの救出作戦始動の様子などが描かれる)
②生存組、作戦開始(ダンジョンへの突入と進撃)
③52階層~58階層"竜の壺"周辺での格闘劇
④取り残されたフィンらの「千蒼の氷園」(60階層周辺)での極寒サバイバル
⑤敵に寄生された瀕死のティオナ・ティオネ姉妹、それぞれの救出劇
⑥最終決戦(VSラスボス「殺戮精帝」)
ということでした。
今回もさすがソードオラトリアという激戦でしたが、先ほども述べた通り、この16巻は「激しさ」や「おどろおどろしさ」だけではなくて、コミカルさなどもあって非常に素晴らしいストーリーになっていると思います。
物語的には色んな側面があって読み応え抜群です。
なんなら本編よりも読みやすかったかも。
良い意味で本編に引っ張られたのかもしれませんね。
ラストバトルにしては、まさに"最終決戦"という感じ。
これまでロキファミリアと腐れ縁のような関係になっていた「穢れた精霊」とも決着ということで、ソードオラトリアを追いかけてきた読者にとっても一安心感があるかもしれませんね。
まさかのフィルヴィスさんも登場したし。
ということで、そんな満足感のある16巻。
今回はここから気になった部分をストーリーに沿いつつ語っていきたいと思います。
内容としては以下の通り。
- 電撃救出チーム豪華メンバー雑感
- ラウル(とアナキティ)のあれこれ
- 「千蒼の氷園」と眠り姫(ティオネ)
- 最強のラスボス「殺戮精帝」
- レフィーヤ・ライジング!
- 次巻はアイズとリヴェリアのストーリーか?
それでは進めていきます。
2、電撃救出チーム豪華メンバー雑感
まずは救出作戦について。
実際の作戦メンバーなど、詳しくは本編版の感想を見てほしいところですが、アレンやガリバー兄弟、ベルに加えてレオンまで参加するということで、まぁ豪華絢爛。
そこにロキファミリアからはレベルアップしたラウル、リベンジを期すレフィーヤ、アリシア、クルス、ナルヴィが参加していました。
本編ではベルが中心に動いているのでそこまで感じませんでしたが、作戦始動前のロキファミリアの描写では生き残りの中にはPTSD気味のメンバーもいて、この辺りの凄惨さはさすが『ソードオラトリア』でした。
救出に希望を感じつつも、ラウルをはじめとして全員に「悲壮感」「焦燥感」が漂っていました。
出発前の雰囲気が本編とは違う味付けなのは「さすが大森先生」という感じですね。
3、ラウル(とアナキティ)のあれこれ
戦闘狂や豪傑が揃うロキファミリアの中で"超凡夫"と呼ばれる男がいます。
普通のヒューマン、農家の次男坊、自信がない常識的なビビり、それがラウル。
同期の女子(アナキティ)とも最初はまともに話すことも出来なかった、それがラウルです。
彼は地獄からの生還を経て、なんとLevel5にランクアップを果たしました。
第1級冒険者になった彼が最初にしたことは、ロキの前で膝をついて詫びることでした。「みんなを置いてきてしまった。ロキ、ごめん。」つらい。
そんなラウル。今回は即席パーティメンバーに気を配りながら、敵の狙いを推測し、わずかな可能性から予測し異端児たちを救援、精霊の狙いも看破するなど、無双の働きぶり。
これまでの彼の頼りなさに納得のいかなかったアレンですら首肯せざるを得ない第1級冒険者ぶり。
どうだこれがうちのラウルだい!見たか!
ガリバー兄弟にも「お前死ぬのか?」と言われるくらいキレキレでした。
ぐっ、確かに、この活躍、、、死亡フラグかもしれない、、、
そう思っていた時期が筆者にもありました。
しかし最終局面ではフィン達を発見し、前回は見てるしかなかった最終決戦に自身も参加、さらにはラスボスの必殺すらもしっかり防ぎます(死んだかと思いきや生きていた!というのはお約束)。
ついにアナキティともカップル成立で、今回の戦いで一番成果を上げた一人がラウルだったのは間違いなさそうです。
さすがフィンの秘蔵っ子。彼も英雄の仲間入りですね。感慨深い。
4、「千蒼の氷園」と眠り姫(ティオネ)
さて、問題のシーンはこちらです、VARを見てみましょう。
、、、ということで、サッカーのPK獲得シーンくらい目を疑ったシーンが描かれた「千蒼の氷園」場面です。
フィンサイドのお話ですね。
59階層より下、過酷な極寒の氷園でサバイバルしてました。
この極寒世界も精神に浸食してくる辺り謎めいており、今後掘り下げがありそうです。
なんとか生き延びたフィン、リヴェリア、ガレス、椿、ベート、アミッドの6人。
ティオネがいませんが、ベートが氷園から離脱したあとに発見されます。
なんと彼女は瀕死になった結果、氷の魔物になってしまっていたのです。
ついでに言うと、この時妹のティオナの方も同じく寄生された魔物になってベルやレフィーヤの前に現れています。
「世界と私、団長だったらどっちを選びます?」
ティオナはベルが自爆戦法でなんとか救助しましたが、ティオネの方は万事休す。
魔物になって意識も乗っ取られ、フィンも戦うしかない、、、。
回想の中のティオネが意地らしくフィンに笑いかけます。
せつなすぎる。
作者さんが前の巻のあとがきで言っていた不穏な流れはこのことかーーー!!!
と思ってたらフィンがチューして氷が爆砕したーーーーっ!!!!
ガレスは呆れ、リヴェリア閉口、アミッドとアキは真っ赤っか。
椿コルブランドも大爆笑。
もうこのシーン、面白すぎて3回読みました。
ラノベ史に残る、間違いなく伝説の一瞬だったと思います。
まぁ確かに、眠ったお姫様を起こすのは王子のキスじゃなくちゃね。
ということで、作者さんが前回言いたかったのは、「フィンガチ恋勢は気をつけろよ」ってことだったんでしょう。
リヒュテ姉妹生存でめでたしめでたし(空目)。
5、最強のラスボス「殺戮精帝」
そしてラスボス戦です。
「穢れた精霊」はアイズとダンジョンのエネルギーをガンガン吸って、完全体に進化していました。
「殺戮精帝」だそうです。
しかもなんですか、これまでのレヴィスの残滓やらなんやら一切合切取り込んで、もうなんでもありか!どうしようもないな!
本編ではベルたちがアイズを抱えた精霊の心臓と戦っていましたが、こちらは精霊の本体といえる存在です。
強さの推定はLevel9以上という間違いなく過去最強。
アレンやガリバー兄弟、さらにアステリオスら異端児たちも合流し健闘しますが、手も足も出ず。
どうしようもない強さにこのままでは「死あるのみ」。
埒が明かない状況でしたが、結論から言って、時間切れ。
なんとベルたちが心臓部を先に弱らせてしまいます。
間一髪到着したフェルズの回復を口火にそのままに一気呵成!
ガレスが、リヴェリアが、アレンが、ティオネが、レイが、アステリオスが、ガリバー兄弟とフィンが(まさかの小人5人連携!)、そして隻腕になってだも駆け付けたレフィーヤが、徐々に敵を追いつめていきます。
もう止まらない。
精霊もついに限界を迎えたそのとき、レフィーヤが開花のときを迎えます。
6、終局!レフィーヤ・ライジング!
敵への最期の一撃は、三巨頭ではなく、レフィーヤでした。
しかも戦いの中で彼女の無尽蔵の魔力、魔法の才能はさらに開花。
最終局面では迫る脅威に思いがけず故人である盟友・フィルヴィスの分身魔法すらも使用します。
しかし顕現したのは、なんとフィルヴィスその人だったのです。
神々でさえも言葉を失う奇跡を起こすレフィーヤ・ウィリディス。
奇跡の勢いそのままに最強の爆炎魔法レアレーヴァテインで精霊本体を吹き飛ばし、上階で戦っているベルのために心臓にもトドメの同時攻撃!
まさにスーパーモード。
結局分身魔法で現れたフィルヴィスは消えてしまうも、彼女の残滓は「失った自身の左腕になる」という更なる奇跡で戦いは幕を閉じました。
そんな感じでとにかくレフィーヤは凄かったですが、これは一体どういうこと?
困惑しつつも、謎解きは次回、ということなんですかね。
少なくともレフィーヤも英雄の仲間入り間違いなし。レベルアップにも期待です。
というところで、16巻は終了。
まとめです。
16巻まとめ:次回はついに本丸か?
というわけで、今回の内容のまとめです。
- 「穢れた精霊」、完全討伐完了!
- ロキファミリア、生還!
- アイズ奪還!
- ラウル、Level5になる
- ラウルとアキは正式にカップル成立なんですか?
- レフィーヤ、完全覚醒するもラストの魔法は一体なんなのか?
- 次回は「千蒼の氷園」の謎を解明か?
- さらにアイズ、リヴェリアの謎に迫るのか?
- ティオネは団長のキスを思い出せるのか??
積年の精霊問題解決で一旦落ち着くかと思いきや、全くそんなことはありませんでした。
まだまだ『ソードオラトリア』から目が離せないですね。
あー、面白かった。
次回にも期待したい。
それでは!
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